体育祭当日F 〜死ぬ気の結末〜
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! それと、私の方をお姫様抱っこしてほしかったんですけど!)
テントに戻ってからは他の皆の応援に励んだ。
池がラッキーお題に当たったらしく、他の3名が陸上部だったのに1位を取ってくれた。
他のメンバーも頑張ってくれて、1位か2位を全員が取ってくれたようだ。
?? 推薦競技A 四方綱引き ??
次の競技は四方綱引き。その名の通り、4方向から同時に綱を引っ張り合う競技だ。
勝負方法は、縄の交差部分に付けられた白旗を自陣入れたクラスから抜けていく勝ち抜き戦。
普通の綱引きと違い、力だけではなく駆け引きなどの頭脳も必要になってくる。
Dクラスから出場するのは、俺・綾小路・須藤・平田の4人だ。
準備をしながら、綾小路達が話しかけて来た。
「……沢田、どういう作戦で行くんだ?」
「前半の綱引きみてぇにいきなり綱を離されるかもしれねぇぞ」
「いや、その心配はない。あと作戦も必要ない」
『え?』
俺の言葉の意味が分からなかったのか、平田が口を開いた。
「沢田君、どういう意味だい?」
「まず、四方綱引きでは綱を離すなど自殺行為だ。1クラスが綱を離したところで、他の2クラスから引っ張られているからそこまで抵抗力は変わらないからな」
「……それは沢田の言う通りだな。だが、作戦が必要ないとはどういう事だ? 四方綱引きには戦力も必要だと思うが」
「……まあな。だが、今回に限ってはいらない」
俺の言葉を、3人は困惑しながら聞いてくれているようだ。
「ど、どうしてだよ?」
「ただ力一杯綱を引け。それだけで勝てる」
「はぁ!? まじでか!?」
「沢田君、本当にそう思うのかい?」
須藤と平田は俺の言う事が信じきれないようだが、綾小路は俺の言いたい事を理解してくれたようだ。
「なるほどな。先手必勝か」
「そうだ」
「先手必勝?」
「どういう事だよ!」
俺は先手必勝の意味を説明し始めた。
「勝負が開始したら、すぐに正面のクラスを引き込むつもりで全力で綱を引くんだ」
「それでどうなんだ?」
「こういう戦力が必要な競技は、だいたいのチームが最初は敵の出方を伺うんだよ」
「……おそらく、この四方綱引きでもそうなるだろう。他クラスのメンバーを見れば分かる」
「え?」
平田達が他クラスを見てみると、Aクラスには葛城、Bクラスには神崎という慎重な奴らがそろっている。
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