体育祭当日F 〜死ぬ気の結末〜
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てはいけない』
……これがおそらく難易度の高い借り物だな。歩かせてはいけない以上、普通なら2回は往復する前提のお題だ。
普通ならチェンジするだろうが、今の俺なら大丈夫だろう。
俺は紙を持ったままにDクラスのテントへと急いだ。
そして、テントに着くなり2人のクラスメイトに声をかけた。
「佐倉、軽井沢、ちょっと来てくれ!」
「え? 私?」
「は、はい!」
2人は急いでテントから出て来てくれた。
「ツっ君に付いて行けばいいの?」
「わ、私だと足が遅いから……」
「大丈夫だ。俺に考えがある」
「え? それはどんな……えっ!? は、はわわわわ///」
「ちょっ!?」
俺は佐倉を抱き抱えた。いわゆるお姫様抱っこという奴だ。
そして、呆気に取られている軽井沢に向けて背中を向けながら屈み込んだ。
「軽井沢、俺の首に腕を回して背中に乗ってくれ」
「えっ!?」
「佐倉を抱えている腕の肘らへんに足をかけていい。そうすれば楽につかまっていれるだろう」
「わ、わかった」
俺の言う通りに、軽井沢は俺の首元に腕を回して背中に乗っかった。
「よし、じゃあ行くぞ。2人共不快かもしれないが、しばらく我慢していてくれ」
「は、はいぃぃ〜///」
「う、うん!」
そして、俺は立ち上がってからゴールに向けて全力疾走し始める。もちろん、佐倉と軽井沢に負担がかからないようにしながらだ。
結果見事に、他の3人がまだ借り物を探している最中にゴール地点にたどり着いた。
佐倉と軽井沢を離し、待機している審判にお題の紙を見せる。
審判は紙を見てから2人の髪色を確認すると、「OKです」と言った。
これで俺の1位が確定した。
これでまずは1勝だな。
それから2人とテントに帰る最中、軽井沢からお題について質問をされた。
「ねぇツっ君? お題はなんだったの?」
「ん? ああ、『明るい髪色の可愛い子2人』だ」
『ふえっ!?』
「? 2人共、どうした?」
いきなり足を止めた2人を心配すると、なんだか顔が赤くなっている。
「大丈夫か? 具合でも悪いのか?」
「う、ううん、そんな事にゃいよ?」
「す、少し暑いかな〜って///」
「……それならいいが、何かあったらすぐに言うんだぞ?」
(はわわわ……か、可愛い子〜///)」
(い、今のは反則よ
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