体育祭当日E 〜新たな境地〜
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「死ぬ気における臨界点……って何なんです?」
「死ぬ気の臨界点は、体内で制御できる死ぬ気の炎エネルギーの限界値だ。ひより、例えば水なら臨界点を超えたらどうなると思う?」
「ちょっとした変化で、水蒸気爆発を起こすようになると思います」
「そうだな。死ぬ気の炎エネルギーも同じで、臨界点を超えると体内から死ぬ気の炎が爆発的に放出される危険性が高まるんだ」
リボーンは淡々と言っているが、ひよりからしたら簡単に「ああそうですか」と飲み込めるものではなかった。
「そんな危険な事をやろうとしているんですか?」
「そうだぞ。それしか方法がないからな」
それしかないと断言をするリボーン。
ここで、白蘭もリボーンに質問する。
「で? あの明滅する炎にはどういう意味があるんだい?」
「あれは、零地点とプラスの状態を行き来して、現状の臨界点を探しているんだ」
「零地点? プラス状態?」
(この説明もリング争奪戦を思い出すな……)
なつかしい感情を覚えながら、リボーンは説明を再開する。
「普段のニュートラルな状態を零地点。炎が灯る死ぬ気状態をプラスの状態とすると、ハイパーモードはプラスの最大値だ。つまり、普段の状態からハイパーモードの状態までを行ったり来たりする事で、死ぬ気の炎エネルギーを体内に押さえ込んでおける限界値を探っているんだ」
リボーンの説明を、白蘭はうんうんと頷きながら聞いていた。
「なるほど、だから炎が消えたり強くなったりしているんだね?」
「そうだぞ。自力で死ぬ気になる為にした修行の中で、生体エネルギーを死ぬ気の炎エネルギーに変換する術と、それを体内でコントロールする術をツナは身につけたんだ。その応用で、死ぬ気状態でも体内で死ぬ気の炎エネルギーを制御できるんじゃないかという考えに至ったんだぞ」
「ヒュ〜♪ すごいね綱吉君!」
「まじかよ……」
口笛を吹いて拍手する白蘭。γにいたっては絶句してしまっている。
しかし、ひよりは今の説明に対して疑問が一つあったようだ。
「……待ってください。死ぬ気の炎を体内で完全制御したとしても、普段額から炎を放出して体内のエネルギー量を調節していた分が溜まって、すぐに限界値を超えてしまうんじゃないですか?」
ひよりの質問に、リボーンは嬉しそうにニヤリと笑った。
「そうだな。だからこそ次の段階があるわけだ」
「……次の段階?」
「ああ。……おっ、ちょうどその段階に入ったぞ」
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