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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
体育祭当日D 〜2つのピース〜
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そういえば、代理戦争で父さんと戦った時に、リボーンの友人さんからこんな事を言われた。

 

『本当の死ぬ気ってのは、体がぶっこわれようと食らいつく覚悟』だって。

 

 

 食らいつく覚悟、それは迷わない事って意味なんだろうか。

 

 そして悔いない事は、死んだとしても未練などないように全力を出す事。

 

 最後は自分を信じる事。リボーンがずっと俺を見捨てなかったように、俺も自分自身を信じる事が必要だと。自分自身に希望を持つ事が必要だって事か。

 

 今の俺は龍園君に対する怒りのせいで、死ぬ覚悟も皆を守る覚悟もできていなかったのかもしれない。そして自分自身を信じる事も。

 

「……ありがとう、ユニ」

「気にしないでください、これは私の恩返しです。さぁ。沢田さん! こんな所で止まっている場合ではないでしょう? 今の沢田さんの大切な人達は、あなたという希望を待っていますよ!」

「うん!」

 

 ユニに背中を押され、俺は目を閉じた。

 

 浮かんでくるのは体育祭に向けて一緒に頑張って来たクラスメイト達の姿だ。

 

 ……そんなクラスメイト達の努力を、くだらない悪意で邪魔しようとする龍園君。

 

 俺は彼から皆を守りたい。

 

 そして……

 

(皆と一緒に……勝ちたいんだ!)

 

 ??ボウっ。

 

 頭の奥で小さな炎が灯る音が響くと、違う場所の映像が頭の中で流れ始める。

 

(! これは……ブラットオブボンゴレが目覚めた時と同じ?)

 

 

 最初に流れたのは、グラウンドの芝生の映像だった。そして、そこで3人の男女が昼ごはんを食べている。

 

(これは……綾小路君と軽井沢さん。あと平田君か?)

 

 映像では、サンドイッチを食べている綾小路君に軽井沢さんが話しかけている。

 

 

 〜 グラウンド、芝生 〜

 

 

『ねぇ綾小路君。ツっ君どこに行ったのかしら?』

「……あいつはあいつにしかできない事をやってるんだ」

「何それ? 私達は手伝わなくていいの?」

「なんだ、軽井沢は沢田を信じてないのか?」

「いや、もちろん信じているわよ?」

「だったら信じて待っておけばいい」

「僕も綾小路君の言う通りだと思うよ。沢田君を信じよう」

「ん〜洋介君もそう言うなら……」

 

 そして、ここからは3人の心の声のようなものが聞こえて来た。

 

 

(……沢田、必要ない心配をしてる奴がいる。早く戻って来て、杞憂な心配だったって分からせてやれ)
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