体育祭当日D 〜2つのピース〜
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出した。
「もう一度言うわね、須藤健君。あなたの力を私に貸して欲しいの。私も沢田君もあなたの事を信じているわ。自分を卑下するのはもう終わりにして、あなた自身も自分の事を信じてあげて」
「……」
「そして午後からの推薦競技で、須藤健はすごい男なんだって事を全校生徒に知らしめてやりましょう」
「……そうだな!」
須藤君は両手で力強く自分の頬を叩いた。
「ありがとよ堀北、おかげで目が覚めたぜ!」
そして須藤君も一歩前に出ると、私の差し出していた手を取った。
「協力するぜ堀北! 俺はツナ以外で初めて自分の存在意義を認めてもらえた気がする。そして、俺を信じてくれているお前とツナの気持ちに答えたい!」
「ええ。お願いするわ」
私の手を握って来た須藤君の大きな手を握り返す。
そしてその時、自然と私は微笑んでいた。
これは、須藤君を説得できたことへの喜びか。あるいは、沢田君のように他人を受け入れられた事への興奮か。
いいえ、そうじゃない。きっと、須藤君は私が初めて自分から手に入れた仲間だから。
そして、自らの殻を破る大きな一歩を踏み出せた事への喜びなんだ。
(沢田君……あなたの欲していたピース。こちらは集められたわよ)
その後、私達はすぐにグラウンドへと向かった……
?? 同時刻、特別棟裏 ??
「……くそっ!」
体育館を出た後、ツナは人気のない特別棟の裏に向かっていた。
そして、自力で死ぬ気モードになろうと奮闘中である。
(何で死ぬ気モードになれないんだ? どうしよう、時間ももうないのに……)
昼休み終了まであと15分を切った。
ツナが死ぬ気モードになろうとし始めてから、すでに20分以上が経過している。
「もう時間がないってのに!」
焦りばかり募り、集中力が乱れる。
「もっと集中するんだ! そうすればきっと!」
焦りなのか、龍園に対して怒りなのか。どうも集中力が散漫なツナ。
そんなツナの事を、生徒棟の屋上から見ている者がいる。……リボーンだ。
(……ツナ、そんな精神状態じゃだめだぞ)
??バタン。
(!)
その時。屋上の扉が開き、校舎から3人の男女が出て来た。
「ありゃ? リボーン君じゃないか♪」
「結構いい眺めだな」
「ここからならよく見える
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