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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
体育祭当日C 〜エースを取り戻せ!〜
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「放課後になったら教えるよ」

「そっか〜。じゃあ楽しみにしてるね♪」

 

 そう言うと、桔梗ちゃんは学生証端末を見て「あっ」と呟いた。

 

「私、友達とランチする約束してるからもう行くね?」

「あ、うん。また後で」

 

 そして、桔梗ちゃんは手を振りながら去って行った。

 

「……堀北さん。この後なんだけど、協力して欲しい事があるんだ」

「協力?」

「そう。赤組が勝つ為に、Dクラスの為に」

「! 何か手でもあるの?」

「うん。幸村君に計算してもらったんだけど、Dクラスが最下位を抜け出すには午後の全種目で1位を取らないといけないみたいなんだ」

「……そうね。私もそう思うわ。でも……」

 

 堀北さんは複雑そうな表情になっている。

 

 最後の1,200mリレーには堀北さんのお兄さんも出てくる。

 

 堀北さんにとってお兄さんは完璧な人だから、そんな人に勝てるのか不安なのだろう。

 いや、お兄さんの負けるところを見たくないって気持ちもあるのかもしれない。

 

 だからってDクラスが負けていいとは思っていないだろうけど。

 

「大丈夫、絶対勝つよ。堀北さんの予想ならアンカーは生徒会長なんだろ? だったら俺と当たる事になるから、俺が勝ってみせるよ」

「……沢田君」

「でも、俺1人では勝てない。推薦競技メンバーの協力が必要なんだ。もちろん須藤君もそう。須藤君は体育祭のリーダーでエースだ。彼がいないと始まらないよ」

「そうね……でもどうするの? 説得できるの?」

「俺ではできないと思う。でも堀北さん、君なら須藤君の心を動かせるはずだよ。いや、君にしか須藤君は呼び戻せない」

「! 私に説得しろって言うの?」

「そうだよ。午後の部で全部1位を取るため、俺は俺でやらないといけない事がある。赤組が、Dクラスが勝つ為に足りない2つのピース。それを俺達で集めるんだよ」

「……沢田君の集めるピースは何?」

「えっと、体のコンディションを整えるんだよ」

 

 昼休み中に死ぬ気モードにならないといけないとは言えないからな。

 

「……そう。まぁ沢田君が必要な事だと思うなら、きっと必要なのでしょうね」

 

 なんとか堀北さんは納得してくれたらしい。

 

「……わかったわ。私が須藤君を説得して連れ戻してみせる。それがDクラスの為だもの」

「ありがとう。須藤君はきっとバスケ部用の体育館にいると思うんだ。そこまではおんぶして行くよ」

「ええ、お願い」

 

 もう一度堀北さんをおんぶし、俺はバスケ部用体育館に歩き出した
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