体育祭当日C 〜エースを取り戻せ!〜
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るようだ。
おそらく、木下さんの足の怪我が酷いのは龍園君のせいだ。石崎君達の時同様、被害者っぽく見せるために暴行でもしたに違いない。
(……本当に分からない。どうしてクラスメイトにそんな事できるんだよ)
龍園君言いがかりよりも、木下さんの事が不憫に思えて来た俺は、木下さんのベッドに近づいて頭を下げた。
「! な、何よ……」
「ごめんね、木下さん」
「! さ、沢田君!?」
「あ? それは木下をわざと怪我させたって認めるって事か?」
「違う。今は木下さんと話してるんだ。龍園君は黙っててくれ」
「……ああ?」
額に青筋を浮かべる龍園君を無視して、俺はもう一度木下さんに謝った。
「ごめんなさい。君がそんな怪我をしないといけなくなったのは、俺達が龍園君のターゲットになったせいだ」
「……え? え?」
「木下さんは陸上部なんだよね? それなのに、その怪我じゃしばらく練習もできないよね。本当にごめんなさい」
「……」
驚いた顔をしながら固まる木下さん。
「きっとその怪我も、龍園君の指示で後からさせられたんだよね」
「! い、いや、違います!」
「……まぁ、龍園君の前で本当の事は言えないよね。ごめん」
「……そ、その……実は」
「……おいテメェ」
「ひっ!」
??ガシッ。
いつのまにか近づいていた龍園君に胸ぐらを掴まれ、凄まれる。
龍園君も強面だが、XANXUSに比べたら可愛いものだ。
「テメェ、いつまでもふざけた事言ってんじゃねぇぞ?」
「ふざけてないよ。本当の事を言ってるんだ」
「証拠もないくせに、いきがってんじゃねぇよ、このパシリが!」
「証拠はあるよ」
「あ? 嘘つくんじゃねぇよ」
「嘘じゃない、本当だ」
「テメェ……」
「そこまでにしろ、龍園」
俺が凄んでも怯まないうえに、茶柱先生に注意されてしまった事で、掴んでいた俺の胸ぐらを離した。
「……やっぱり条件変更だ。慰謝料に加えて土下座もしてもらう」
「龍園、それはやりすぎだぞ」
「教師は引っ込んでろ」
相当ムカついたのか、茶柱先生が制止するも龍園君は怯まない。
「どうする? 慰謝料に土下座で示談にするか、学校や生徒会を巻き込んで白黒はっきりつけるか。それ以外の解決はねぇぞ」
「……分かっ」
「ち、ちょっと待って!」
『!』
お兄さんに自分の失態を知られたくないんだろう。堀北さんが示
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