体育祭当日C 〜エースを取り戻せ!〜
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シュッ!
バコーン!
ポン、ポン……
「……くそっ!」
バスケ部用の体育館に入ってみると、沢田君の予想通りに須藤君はいた。
どうやらシュート練習をしているようだけど、全然ゴールに入っていない。
イライラの解消で好きなバスケをしようと思ったのだろうけど、そのせいで余計にイライラが溜まっているようだ。
沢田君は私を背中から下ろすと、バスケットボールを地面に強く叩きつける須藤君に声をかける。
「須藤君!」
「! ……なんだよ、ツナと堀北か。こんなとこに何しに来たんだよ」
「もちろん、君を呼びに来たんだ」
「は? 俺はもう体育祭から抜けたんだよ。戻るわけねぇだろ?」
須藤君は、あからさまに嫌そうな顔をして手をシッシッと振った。
沢田君が私に目配せをして来たので、私も説得を開始する。
「須藤君、あなたが抜けてしまったら、Dクラスに勝ち目はないわ」
「はっ、そうだろうな。現にヤバイんじゃねえか?」
「そうね。現時点で最下位であることは間違いなさそうだし、逆転するには全推薦競技でDクラスが1位を取り続ける必要がある」
「そんなの俺が戻った所で不可能だろ? どうせ龍園の野郎に卑怯な手で邪魔されるんだからよ」
「……」
須藤君の言うことは最もだ。そう思ってしまう人が大多数だろう。
……でもね、1人だけ諦めていない人がいるのよ。
(そうよね? 沢田君)
「須藤君、君の力が必要なんだ。Dクラスが、赤組が勝つ為に!」
「! は? ツナ、お前正気か? どうやって勝つって言うんだ?」
「普通に全競技で1位を取る。それだけさ」
「バカが! そんなこと出来るわけね……」
「できる!」
『!』
大きな声で出来ると宣言する沢田君に、須藤君はもちろん私までびっくりしてしまった。
「……何をもって出来るとか言ってんだよ」
「俺と君が力を合わせれば勝てる。俺はそう信じてるんだ」
「根拠になってねぇぞ」
「そうかもね。でも、俺はそう信じてるし、君が戻ってくれるとも信じてる。だから、須藤君の説得は堀北さんに任せてあるんだ」
「は? お前は?」
いきなり他の人に任せると言われて呆気に取られる須藤君。
まぁ、そうよね。こんな時に人任せにするなんて普通しないもの。
でも、沢田君は普通じゃないから仕方ないわね。
「俺は俺でやることがあるんだ。Dクラスと赤組
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