体育祭当日B 〜パートナーと相棒〜
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「だよね? というかさ、完全に2人だけを狙い撃ちしてない?」
「そうだね。俺達、体育祭前に龍園君から次はお前達を潰すって宣言されてるし」
「ええ!? それなのに、対策しなかったの?」
「ごめん。その、なんというか……しようと思ったんだけど、できない理由があってさ」
「……ふ〜ん」
理由を言わない俺の顔をジロジロ見る軽井沢さん。
根掘り葉掘り聞かれるかと思ったけど、案外すんなり諦めてくれた。
「ま、言えないならいいや。ツッ君にも事情があるんだろうしね」
「ありがとう。言える時が来たら言うよ」
「うん、それを待ってるわ。……でも私達、このままじゃボロ負けよね」
「そうだね……でも、そうならないように頑張るつもりだよ」
「! ふふっ、その言葉が聞けて良かったわ」
俺が諦めていない事が分かったからか、軽井沢さんは微笑んだ。
そうか、軽井沢さんは俺が嫌がらせに潰されてないか心配してくれたんだね。
「うん。大丈夫、俺は諦めないから」
「分かってるわ。ツッ君の事、信じてるから」
そう言って話を締めると、軽井沢さんもテントに戻って行った。
「……」
それから、俺は次の競技の準備をするべく動きながら、これからどうするかを考えた。
現状、白組が優位で赤組は負けている。さらに学年別順位でもDクラスは最下位だろう。
俺が立てていた目標は、赤組が勝つ事と『最優秀生徒賞』を取る事。かと言って、学年別で最下位になってもいいわけじゃない。せっかくクラスでがんばってきたんだし、Dクラスの皆の為にも1位を取りたい。
つまり、俺は午後の部で3つの事をやらないといけない。
1つ、赤組を勝たせる。
2つ、最優秀生徒賞を取る
3つ、学年別でも上位を目指す。
その為には何が必要か。それを知る為には数学が得意な人に力を借りなければいけない。そしてちょうどいい事に、次の競技で俺と同じグループになるメンバーは数学が得意なのだ。
?? 第8種目「200m走」 ??
午前の部、最後の種目は200m走。ルールは100m走と同じだ。
俺は最初に走るグループに入っていて、同じグループには幸村君がいる。
幸村君は、運動は苦手だが勉強は得意で、テストでは5位以内には必ずランクインしている。そして、一番得意なのは数学だそうだ。
今回のグループのCクラスも足が早い奴らで、名前を後ろから何度も呼ばれたが無視してゴールまで
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