体育祭当日B 〜パートナーと相棒〜
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?」
茶柱先生は、須藤君の拳を受け止めている俺を見ると、何かを悟ったようにため息を吐いた。
「はぁ……喧嘩か?」
「あ、いえ。気合を入れようとですね」
俺が苦しいごまかしをしようとするも、須藤君は茶柱先生にも喧嘩腰を崩さない。
「……だったら何だよ」
「揉め事を起こすのは看過できん。須藤も沢田も、今は互いに距離を取れ。再発防止の為の措置だ」
そう言うと、茶柱先生は元いた場所に戻って行った。
「ちっ! やってられねぇよ!」
須藤君は頭に巻いたハチマキを外し、地面に投げつける。そしてそのまま俺達に背中を向けてしまう。
「俺は一抜けするぜ。勝手にボロ負けしてろよ雑魚共。体育祭なんてクソ食らえだわ」
そう言うと、須藤君はどこかに走って行ってしまった……
「……須藤君」
「あ、ツナ君!」
その時、丁度騎馬戦から女子陣が帰ってきた。
場の雰囲気を察したのか、桔梗ちゃんが心配そうに俺達に近寄ってくる。
「何かあったの?」
「須藤君が、体育祭から抜けるって言ってどこかに行っちゃったんだ」
「ええ? そうなの?」
「うん……」
「あと1つ、午前の種目残ってるのに〜」
困ったように首を傾げながらテントに戻る桔梗ちゃん。
確かに、あと「200m走」が残っている。
桔梗ちゃんが離れた後、軽井沢さんが話しかけてきた。
「ねえ、ツっ君。ヤバイんじゃない?」
「うん……って、え? ツっ君!? 何でツっ君!?」
いきなりのツっ君呼び。
今までにそんな呼び方をしてきたのは、母さんと未来の京子ちゃんだけだ。
「なんでって……平田君の事も洋介君って呼ぶようになったし、あんたも下の名前で呼ぼうと思っただけよ?」
「だったら綱吉君では?」
「ううん、ツっ君って呼ぶ。……嫌なの?」
別にいやじゃない。驚いちゃっただけだしね。
「いや、嫌じゃないけど」
「じゃあ決定ね! ……で、須藤がいなくなっちゃったらやばくない?」
「やばいよ。勝つ可能性がかなり下がっちゃうし」
「やっぱりそうよね……てかそもそも! ツッ君と堀北さん、何か嫌がらせされてない? 騎馬戦とか障害物競走とかさ、あれは誰がどうみても何かされてたって分かると思うんだけど」
「ははは、だよね。うん、Cクラスから嫌がらせを受けてるんだよ」
そのおかげで、堀北さんは足を痛めてしまう羽目になったんだ。
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