体育祭当日B 〜パートナーと相棒〜
[6/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
く、須藤君は俺達を押しのけてしまう。
「うるせぇんだよ!悪いのは龍園だろ! 反則ばっかりじゃねぇか!」
「確かにそうだけど、反則の証明は難しいんじゃないかな」
「実際に妨害を受けてる俺でも、証拠がないから学校側に証明は難しいよ !」
「何言ってんだよツナ! お前だってムカついてるだろ!? ブチギレてぇだろ!?」
「むかついてるし、ブチギレたいよ! でもそんなことしたら相手の思う壺なんだって!」
証拠なしで訴えたとしても勝ち目はない。その事も須藤君ならよく分かっているはずだ。もしもそんな状態で暴力を振るえば、100%須藤君の負けになる。
しかし、これだけ言っても須藤君は止まらない。
「っていうかよ、この体育祭じゃ俺がリーダーだろ!? だったらお前らが従えよ! 一緒に龍園に詰め寄るんだよ!」
「確かに、この体育祭に限って言えば間違いなく君がリーダーだよ。でも周りを見てみて。今君がやろうとしてることに肯定的な人がいるかい?」
平田君にそう言われて、須藤君は周りを見渡した。
皆怪訝な眼差しを須藤君に向けていて、その中には肯定的な目はほとんどないだろう。
皆の視線の意味を理解したのか、須藤君はワナワナと震え始める。
「俺は、クラスのために必死になってんだぞ……」
その時、そんな須藤君に意見を述べる人が現れた。
……幸村君だ。
「クラスの為か。……本当にそうか? 今のお前は1学期と同じ失敗に自分から向かっているだけじゃないか? クラスの為を思うならもっと別のやり方があるだろう」
「昔の話をむしかえしてんじゃねぇ! あの時の恨みも込みで龍園のカスに報復すんだよ!」
「それはクラスの為にならないよ! 須藤くん、僕達は本当に君を頼りにしているんだ。だからこそ、もっと大局的に状況を見て考えて欲しい。そして沢田君と共にクラスを引っ張ってほしいんだ」
幸村君の意見に平田君も賛同の意を示した。
「……うるせぇよ!」
「君ならできるよ、須藤君! だから……」
「うるせぇって言ってんだよ!」
「!」
須藤君がいきなり拳を振り上げた事に反応し、俺は平田君を後ろに庇った。そして、迫り来る須藤君の拳を受け止める。
??ガッ!
「! ……何止めてんだよ、ツナ」
自分のパンチが止められた事がショックなのか、須藤君は俺を睨みつける。
拳を受けた音と須藤君の雄叫びのせいか、茶柱先生がテントの方にやってきた。
「……何事だ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ