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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
体育祭当日A 〜牙を向く悪意〜
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けられながら龍園君が指示を出し始めた。

 

「……配置換えだ。でけぇ奴が後ろに並べ」

 

 龍園君の命令により、1試合目と真逆の順番に並び直すBC連合。

 

 そしてインターバルが終了し、2試合目がスタートする。

 

 ??ピイッ!

 

「今度勝つぞオラァ!」

 

 またも須藤君の叫びと共に綱を引き始める両者。

 

「オー、エス! オー、エス!」

 

 さっきと同じように勢いよく綱を引くAD連合。

 

 それなのに、明らかに手ごたえがさっきまでと違う。

 引いても引いても位置が変わらないのだ。

 

 しかし、それは相手も同じはず……だったのだが。

 

「おらおら、お前ら粘れよ? 簡単に負けたら死刑だからな」  

『……』

 

 龍園君の緩いが黒い激励が効いたのか、強烈な力が綱にかけられたようにこちら側が引きずり込まれる。

 

 じりじりとこちらの縄が引っ張られていき、結局AD連合は負けてしまった。

 

「くそ! 人の配置でこんなに変わんのかよ!」

「1試合目と全然別もんじゃんか!」

 

 Cクラスにあまりの変貌っぷりにDクラスからは驚きの声が多数上がった。

 

「よし、テメエらにしちゃ上出来だ。次も今と同じことを繰り返せ。それだけでADのカスどもには余裕で勝てる」

 

 一方BC連合では、龍園君が淡々と兵隊達に命令を下していた。

 

 

 ??ピイッ!

 

 息吐く暇もなく、3試合目がスタートする。

 この試合で勝った方が勝者だ。

 

「オー、エス! オー、エス!」

「しゃあ! ぜってぇ引っ張られんなよ!」

 

 体育祭のリーダーである須藤君に発破をかけられ、俺達は全力で綱を引っ張る。

 

 今度は両者の引く力が均衡しているのか、お互いに全く動かない状態だった。

 

「おしおし! このまま根比べだ! 全員諦めんなよ!」

『お、お〜!』

 

 須藤君の言う通りに、このまま我慢比べに突入するかと思った。

 ……だが、試合は全く予想していなかった展開を見せる。

 

「……やめろ」

「は? ……うわっ!?」

 

 なんとBC連合のうち、Cクラスだけが龍園君のやめろという一言で綱を引くのを止めてしまった!

 

 お互いに引っ張りあっていた綱を、いきなり片方だけ力が極端に弱くなったらどうなるか。

 

 ……そう。全力で引っ張っていたのが逆に仇となり、引っ張りすぎて後ろに倒れてしまうのだ。
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