体育祭当日@ 〜迫り来る悪意〜
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須藤君を第1走者にしたのは相手の出鼻を挫く為。須藤君が1着でゴールし、その勢いに全員が乗るというシンプルイズベストな作戦だ。
他の第1走者を見る限り走るのが得意な人は見当たらないけど、最初にコケると後に響いてしまう。
(須藤君! 頑張ってくれ! 俺は君の力を信じてる!)
クラス的に見れば須藤君と他クラスのエース級とぶつかった方が助かるかもしれないけど、こればっかりは運だからな。
それに、最終走者もエース級が出てくる可能性は高いし、その時は俺が頑張ればいい話。
とにかくまずは勢いを付ける事が大事だ。
「よっしゃあ! 行くぜ!」
スタート位置でクラウチングスタートの構えになる須藤君。
それだけで君は負けないって思えちゃうから、須藤君って本当に頼りになるよな。
??パアン!
スターターピストルの音が鳴り響き、1組目の戦いがスタートする!
「おおおお!」
いきなり後続を引き離した須藤君は、そのまま誰にも追いつかれる事なくゴールまで駆け抜けた。
1組目は須藤君の圧勝で終わった。
博士は最下位でのゴールだったのでトントンかもしれないけども。
??パアン!
すぐに2組目がスタートした。1回目を鳴らしてからまだ20秒程度しかたってない。
中学までの体育祭とは比べ物にならないくらい事務的だ。
そして3組目が準備を始めたのだが、Dクラス男子の3組目の1人、高円寺君の姿が見えない。
どうしたんだろうと思ってキョロキョロしていると、俺と同じ最終組の池君がコテージを指差した。
「おいおい、まさか本番もさぼりかよ!」
池君の視線の先には、コテージの外壁にもたれかかる高円寺君の姿があった。
(……高円寺君。やっぱり参加してくれないかぁ)
実は、今日までずっと高円寺君には本番は頑張ってほしいと頼んでいた。
しかし「興味ないねぇ」「シーチキンボーイ。私に頼らずとも勝ってくれなければ困るねぇ」とか言われて断られていたんだ。
「……仕方ないね。高円寺君は不参加みたいだ」
「ちくしょ〜、なんであいつはいつもこうなんだ? せっかく一致団結して頑張ってんのによ!」
ブーブー言う池君を宥めていると、ついに俺達の番が回ってきた。
「沢田! 頑張ろうぜ!」
「うん!」
池君と拳を突き合わせ、スタート位置でクラウ
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