体育祭準備B
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??ガララッ。
「!」
その時、1人の男子が教室に入ってきた。
そしてその男子は、Aクラスの王小狼だった。
(Aクラスの王君? ……いきなり入ってくんなよ)
「よぉ、王。きちんと持ってきたか?」
取引現場を見られたかと不安になる櫛田とは対照的に、龍園は歓迎している様子だ。
「ああ。ほら、Aクラスの参加表だ」
「よし、いいだろう」
「!」
自分の他にも龍園に情報を売る人がいる。その事に櫛田は驚いた。
そして、小狼が手渡した紙を見て龍園が頷いた。
「よし。桔梗も王も取引成立だ」
「ああ」
(王君は何を取引したの? ……まぁどうでもいいか)
「……じゃあ龍園君。当日はよろしくね♪」
「ああ。安心しろ、必ず鈴音は潰すからよ」
「うんっ、期待してるね♪」
そう言うと、櫛田は特別教室から出ていった。
残される龍園と小狼。
「……あいつ、Dクラスの櫛田だろ? 俺の他にも取引してる奴がいるとはな」
「あいつもお前と同じさ。俺のターゲットとお前達のターゲットが一致している。だからお互いに利用し利用されあう。それだけの関係だ」
「……俺は結果がついてくれば何でもいいさ。ただ、必ず沢田を潰せよ?」
「分かってる。あんまりしつこいと女にモテないぜ?」
「……くだらん。低俗な庶民の女に興味はない」
「……そうかよ」
そして、小狼も特別教室から去って行った。
1人になった龍園は、櫛田と小狼から受け取ったAとDの参加票を机の上に広げる。
もう一度内容に目を通し、龍園は黒い笑みを浮かべる。
「ようやく準備が整ったぜ。……鈴音、猿のパシリ。体育祭でテメェら潰す。当日が楽しみだな」
そう呟くと、龍園も特別教室から去って行ったのだった……
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