体育祭準備B
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にする練習をしていた。
おかげで体の一部を死ぬ気状態にする事は段々と出来るようになったけど、死ぬ気モードになるのは勝手が違うのか全く出来ていない。
体育祭では、自力で激スーパー死ぬ気モードに突入できればいいなって思うんだけど、この現状では一部だけの死ぬ気状態で戦うしかないかもしれないな。
「……いや、最後まで希望を捨てずに努力しよう」
弱気な感情は捨てて、俺は再びランニングを始めるのだった。
?? 体育祭1週間前 ??
ついに体育祭まで1週間となった。
今日が参加表の提出期限なので、体育の授業を1時間使って参加者の最終選定を行う事になった。
「……よし。じゃあこれで最終決定でいいね?」
「異議な〜し」
「じゃあ皆、これで最終決定だから自分の参加競技だけは覚えておいてね」
平田君が黒板に記載した内容を、桔梗ちゃんが参加表に清書していった。
「よし!」
清書し終わった桔梗ちゃんは椅子から立ち上がり、平田君に声をかける。
「じゃあ、参加表を茶柱先生に提出してくるね?」
「うん、頼むよ」
桔梗ちゃんは平田君に許可を取り、職員室へと向かった。
「……」
そんな桔梗ちゃんの背中を見送っていた俺に、後ろの席の綾小路君が話しかけてきた。
「……どうするんだ?」
「……どうもしないよ。今決めた順番と振り分けで全力を尽くすだけ」
「……櫛田、何かしてくるぞ?」
「うん。でも今から対策しても、クラスに混乱が生じるだけだよ」
「……それもそうだな」
そして、綾小路君に言った通りに、俺は残りの1週間を体育祭の練習に全力を注いで過ごしたのだった。
??その日の昼。櫛田桔梗は特別棟のとある教室にやってきていた。
櫛田が教室に入ると、1人の男子が行儀悪く机の上に座っていた。
「……よお、桔梗」
「うん♪ お待たせ、龍園君」
行儀の悪い男子は、Cクラスの龍園翔だった。
櫛田は龍園に近づくと、ポケットから折りたたまれた紙を取り出して手渡した。
「……ほら、Dクラスの参加票の写しだよ」
「ああ」
受け取った紙を開き、中身を見る龍園。そしてニヤリと笑った。
「いいだろう。取引は成立だ」
「うんっ、ちゃんとあの女を潰してね?」
「まかせろ。叩き潰してやるよ」
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