体育祭準備B
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。
「……ねぇ、綾小路君は桔梗ちゃんがどうしてクラスを裏切ったのか分かってるんじゃない?」
「……なんとなくはな。それはお前もだろう」
「……」
桔梗ちゃんがDクラスを裏切った理由。それはおそらく……
『堀北を退学させたいから』
俺達は全く同じ事を同時に発言した。
「……揃ったな」
「うん」
俺達が桔梗ちゃんの本性を知った時、桔梗ちゃんは堀北さんに対して怒りを爆発させていた。
他人との関わりを持とうとしてなかった堀北さんに、あそこまで怒っていたと言うことは……入学してからの学校生活以外で何かがあったって事だと思う。
そして、桔梗ちゃんは自分の立場が悪くなる事を凄く嫌がっている。つまり、堀北さんには桔梗ちゃんの立場を悪くする何かがあると言う事。
きっとそれが不安だから、不安要素は元から断とうって思ってるんだろうな。
「……」
「……」
??チーン。
エレベーターが止まった。綾小路君の部屋がある階だ。
しかし、綾小路君は降りずに開延長ボタンを押した。
「……沢田。おそらく櫛田は何かしらの工作をしてくるぞ」
「……うん。分かってる」
「……どうするんだ。今の所何の対策もしていないだろ」
「……一応考えたんだけど、工作を阻止するのは難しいと思ったんだよ」
「……そうか。じゃあまた明日な」
そう言うと綾小路君はエレベーターを降りていった。
(……難しいというのは言い訳だ。本当は止める手立てはある)
でも、工作を阻止してしまえば、龍園君が桔梗ちゃんに何かをしてくるかもしれない。
そうなるのは嫌だから、あえて止めないだけだった。
もし工作されても、そこまで影響はないと思っていたからね。
この考えを俺は後に後悔する事になるが、この時の俺はそんな事を知る由もなかった。
?? 翌日 ??
「あ。おはようツナ君♪」
「桔梗ちゃん。おはよう」
集合時間の10分前にマンションのロビにーに出ると、すでに桔梗ちゃんが待っていた。
「ねぇねぇ、今日は何の偵察に行くの?」
「えっとね、部活動の練習を偵察するんだよ」
「部活動?」
桔梗ちゃんは可愛らしくコテっと首を傾げた。
「うん。部活動なら他クラスの運動が得意な人が分かるでしょ? そこから他クラスのメンバー編成をある程度予測できるんじゃ
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