体育祭準備B
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…なんでわざわざ休日に呼び出すのよ」
「その方が桔梗ちゃんが話しやすいと思うんだ」
「……貴方達は、櫛田さんに何かを聞きたいって事ね?」
「そうだね」
「……何を聞くつもりなの?」
「……どうして、干支試験でDクラスを裏切ったのかだよ」
「!」
予想もしていなかった答えだったのか、堀北さんは思わず足を止めた。
「……櫛田さんが裏切った?」
「うん。龍園君に自分が優待者だって教えたんだと思う。だから龍園君は辰グループの優待者を見ぬけたし、その情報をAとBクラスにも流す事で結果1にできたんだ」
「まさか。櫛田さんが龍園君に協力を? 何の為にするのよ。龍園君が告発してたら、結果4になって自分だけPPを失ってたかもしれないのに」
納得できないのか、堀北さんは苦笑している。
「……だが、辰グループのあの結果は、そう考えるだけの要素にはなり得るだろう?」
「龍園君と櫛田さんが結託したとでもいうの? それこそ櫛田さんにはメリットが無いと思うけれど」
「確かに理由は分からないが、PPの譲渡とか色々理由は考えられるだろ」
「……確信はないのに櫛田さんを問いただすつもり?」
「ああ。俺は沢田になら話してもおかしくないと思っている」
「なら、私と綾小路君が同行する理由は?」
「詳しくは言えないが、俺達と櫛田には少しいざこざがあってな。もう解決したんだが、それがきっかけで櫛田は俺達には割と本音を語ってくれるようになった。そして、堀北にも櫛田との何かしらの因縁がありそうだ。そんな俺達なら、沢田が櫛田と話すときにサポートしても櫛田は警戒しないと思ったんだ」
「……私は櫛田さんと因縁なんてないわ」
堀北さんは少しバツが悪そうに綾小路君の言葉を否定する。
「……そうか。それでも不安要素があるなら取り除くべきだ。体育祭でも櫛田と龍園が結託する可能性だってある」
「……それはそうだけど」
「少なくとも、龍園はお前と沢田を狙い撃つって予告してるんだ。間違いなく何かを仕掛けてくる。その為には、Dクラスに裏切り者がいた方が都合がいいだろう」
「……」
流石に否定は出来ないのか、堀北さんは無言になった。
そして、話が終わるタイミングでマンションの前に着いた。
「じゃあまた明日ね」
「あ、うん。明日は10時にマンション前に集合で」
「わかったわ」
堀北さんは女子用のマンションに入り、俺達は男子用のマンションに入った。
綾小路君とエレベーターに乗り込みながら、俺は疑問に思っていた事を聞いてみる事にした
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