体育祭準備A
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でもクラスが勝つだけじゃダメね。あなたが学年最優秀賞を取ったら許可するわ」
(えっ!?)
「よっしゃあ!」
すごく嬉しそうな須藤君……。
いやあの……須藤君に学年別最優秀生徒賞を譲ると、俺は最優秀生徒賞を取らないと課題をクリアできないんですけど!
(楽な方を狙おうとしたから、神様に試練を与えられたのか?)
須藤君のリーダー就任をクラスで報告した後、俺達は推薦競技の練習に入った。
「く〜、全然動かねぇ!」
「もっと腰を落とせ! 腕だけじゃ力が縄に伝わらないぜ!」
「お、おーう!」
「そうそう。腰を落として、下半身に重心を持って行くんだ。馬役がしっかりと安定していれば、騎手役が自由に動きやすいからね」
「うん、わかった!」
「ツナ君の説明分かりやす〜い♪」
推薦競技練習は、須藤君が男子の綱引き。俺が女子騎馬戦のフォローをする事になった。
フォローと言っても、超直感のおかげで競技毎の体の使い方がなんとなく分かるから、それを皆に説明するだけだけども。
「沢田君、こっちも見てくれない?」
「あ、うん。すぐ行くね」
「沢田〜! こっちも見てくれ!」
「コラ、池! 男子は俺が見るって決まったんだよ。ほれっ!」
「うおっ! ぺっぺっ! 砂をかけんじゃねぇよぉ!」
須藤君が池君に砂をかけている。
全く、仲がいいなぁ!
綱引きと騎馬戦の練習が終わると、男女共に二人三脚の練習をする事になった。
「いっち!」
「に……」
「いっち!」
「に……」
「いちっっ!」
「に……」
まずは男女別の練習という事で、俺はペアである綾小路君とグランドを走っていた。
「いいっちぃっ!」
「に……」
このテンションの差を聞きました?
普通だったら絶対に上手く行きませんよこんなペアは。
……なのに。
??ピッ!
「沢田君と綾小路君、息ぴったりだね!」
「俺と平田よりも全然速ぇぇな!」
そう。平田君と須藤君が言うように、
なぜかものすごい走りやすかった!
走るのも楽しかった!
なんでこんなに走りやすいんだ? ……なんて考えてたけど、そんなのは簡単だ。掛け声が俺主導なんだから、綾小路君が俺に合わせてくれてるんだ。
「綾小路、けっこうやるじゃん?」
「……沢田が俺を引っ張ってくれたからな。沢
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