体育祭準備A
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トナー「櫛田桔梗」
「うわぁ。俺リレーのアンカーとか初めてだよ」
「……2種目も参加か。最悪だな……」
あからさまに嫌そうな綾小路君。
推薦競技に出れば嫌でも目立っちゃうもんね。
「……まぁ練習でわかるだろ。俺は出るべきではないってな」
「ははっ。コラコラ、最初からやる気を無くしちゃダメですよ?」
相変わらずクールな綾小路君に、俺は思わず笑ってしまうのだった。
?? 翌日の体育の時間 ??
「おいおい、何かジロジロ見られてんぞ?」
グラウンドに向かっている最中、生徒棟を指差しながらそう言った池君。
「ん? あ、本当だ。あれは……Bクラス?」
「……だな。赤組の偵察ってとこだろ」
「……でも、Aクラスからも見られてるみたいだよ」
「……学年ごとの競争もある。同じ組でも戦力を図るのは当然っちゃ当然だな」
「あ〜、そういうことか」
池君の指を追うと、一年フロアのBとAクラスの窓からこっちをじっと見つめる人達がいた。
Cクラスからは見られていないようだけど、それが逆に怖い。
「……このまま練習して大丈夫かな」
「目眩しに、参加しない競技の練習にも参加した方がいいかもしれないぞ」
「平田君に相談しようか」
「そうだな」
綾小路君の提案で、とりあえず今日は全員が全ての競技の練習に参加する事になった。
?? 練習開始 ??
練習が始まると、須藤君の運動神経の良さをこれでもかと理解させられた。
俺は平田君と一緒に須藤君を目をまん丸にして見ていた。
「すごいね、須藤君」
「ええ。身体能力だけなら間違いなくAクラスね」
「そうだね。でも沢田君もすごいよ」
「あはは、ありがとう」
須藤君はどの競技でもクラスで1番の成績を出している。次点で俺。
女子は堀北さんと小野寺さんがすごいみたい。次点で桔梗ちゃん。
「……」
平田君に褒められたけど、正直納得がいってはいない。
確かに俺にしてはかなりの好成績を出せているけど、本当はもっと良い成績が出せると思うんだ。
夏休み最終日のプール。あの時に出来たスーパージャンプ。あれが自在にできれば、体育祭で沢山活躍できるはずだ。
リボーンも言ってたけど、体育祭は全校生徒に俺の存在感を示す絶好の機会。学年全体のボスになるって最終目標の為にも、ぜひとも今回の体育祭では活躍したいものだ
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