2学期が始まる。
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参加表に嘘を書いて、あえてそれを他クラスに流しておいて当日にメンバーを総入れ替えとかすれば、他クラスを出し抜けるもんな。
「付け加えて聞きますが、体調不良や大怪我を負っても、本人が希望すれば参加し続けることは可能でしょうか。それともドクターストップがかかりますか?」
「基本的には生徒の自主性に任せている。自己管理も社会に出る上で必要不可欠な能力だからな。……とはいえ傍観できない状況になれば、さすがに止めざるを得ないぞ」
「分かりました。では代役に必要なポイントはいくらですか?」
「競技に1つにつき10万PPだ」
「……なるほど。ありがとうございます」
代償は安くはないなぁ。でも場合によっては代役が必要な場面になるかもしれない。
「他に質問者がいなければ、私からの話は終わりだ」
教室を見回すも、誰も手を上げないのでこれでホームルームは終了のようだ。
「2時限目は体育館に移動し、各組事に他学年との顔合わせとなる。私からは以上だ。……まだ20分ほど授業時間が残っているな。残りの時間は好きに使うといい。雑談するのも真面目に話し合うのも自由とする」
茶柱先生が教室を出ると、クラス中が騒がしくなる。それぞれ仲の良いメンバーで集まっているようだ。
因みに俺は綾小路君・堀北さん・須藤君・池君・山内君と集まっていた。
いや、集まったというか、いつのまにか皆が堀北さんの机の周りに来ていたんだけども。
「堀北、体育祭で勝つ作戦を話し合おうぜ」
「賛成賛成っ!」
盛り上がっている須藤君達とは対象的に、堀北さんは深いため息を吐いた。
「どうしてこんな人達ばかり集まるのかしら……」
「あはは、そこまで言わなくても」
「事実よ」
文句を言いつつも堀北さんはノートを開いた。
話し合いは必要だと思ってくれている様だ。
「いいわ。何か考えがある人はいるの?」
「ああ、俺に作戦がある!」
元気よくそう言い放ったのは須藤君だ。
何やら自信があるらしい。
「全員参加は難しいけどよ。俺とツナが全部の推薦競技に出れば、組でもクラス毎でも負けねぇんじゃねぇか?」
「え? 俺も?」
須藤君の提案に思わずポカンとしてしまった。
そんな俺の背中をパンパンと叩く須藤君。
「当たり前だろ? このクラスで一番運動ができるのは俺とツナだろうしな!」
「おお! 確かにな!」
「昨日の股関ブロックはすごかった
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