2学期が始まる。
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・3学年合同1,200メートルリレー
「普通1人がやるのって3〜4個ですよ! ていうか一日でできないでしょ!」
「問題ない。応援合戦やダンス、組体操などの種目は一切存在せず、体力、運動神経を競い合う種目のみだからな」
「えええ〜」
茶柱先生からの嬉しくもない問題なし発言で池君は力なく机に突っ伏してしまうが、そんな池君を無視して茶柱先生は一枚の紙を見せながら説明を続ける。
「ここに参加表と呼ばれるものがある。参加表には全種目の詳細が記載されている。お前達にはこの参加表に自分達で各種目にどの順番で参加するかを決めて記入し、担任である私に提出してもらう」
「自分達で参加する順番を決めるって、どこまでですか?」
平田君からの質問に、茶柱先生は即答する。
「全てだ。体育祭当日に行われる競技の全て、何組目に誰が走るかまで全部お前達で話し合って決めろ。締め切り時間以降は如何なる理由があっても入れ替えることは許されない。それが体育祭の重要なルールだ。提出期間は体育祭の1週間前から前日の午後5時までの間のみ。もしも提出期限を過ぎた場合はランダムで割り振られるので注意するように」
生徒達自身で計画を立て、勝ちを目指す試験という事なのかな? とにかく、参加表の存在は体育祭における最重要アイテムだという事だろう。
先生の説明が一区切りつくと、堀北がさんが手を挙げた。
「私からも質問よろしいでしょうか。茶柱先生」
「ああ。何だ?」
「参加表は受理された時点で変更できなくなるようですが、もしも当日に欠席者が出た場合はどうなるのでしょうか? 個人競技であれば資料に記載されている通りに欠席扱いで済むと思いますが、団体戦、特に数名で行う騎馬戦や二人三脚といった競技では競技そのものが成立しなくなりますよね」
なるほど。堀北さんの言う通りだな。
確かに二人三脚とか1人じゃ走れないもんな。
「全員参加の競技は、当日に必要最低限の人数を下回る場合には失格とされる。騎馬戦であれば1つ騎馬を作ることが出来なくなるから、本番は他クラすより1騎少ない状態で対決することになる。二人三脚も同様だ。パートナー選びも重要かもしれんぞ」
団体戦において、パートナーやチームメイトは運命共同体ってわけだ。
「だが、救済措置も用意されている。体育祭の花形でもある推薦競技のみ、代役を立てることが許される。しかし好き勝手に代役を立てられるわけじゃないぞ。代償としてポイントを支払う決まりだ」
不正行為防止の為の代償を支払わせるということか。
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