夏休み最後の5日間SS、そのA
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「いいの? ありがとう」
そして、俺は一度部屋に戻り、リボーンから湧水を1本譲ってもらった。
何に使うのかと聞かれて『相棒がピンチだから』と答えたら、なぜか『今回だけ特別に無料でいい。持って行け』と言われて水をもらえた。
急いで部屋に戻り、堀北さんと共にキッチンに向かう。
「よし、じゃあチョロっと水を入れて〜、洗剤を垂らすと」
「……動かしてみるわね」
洗剤のおかげで滑りが良くなっているから、少しずつではあるが確実に堀北さんの手が抜け始める。
2分もすれば完全に水筒から手を抜くことができた。
「はぁ……助かったわ沢田君。まさかこんな事になるとは思わなかったけど、これから気を付ける様にする」
「あはは、気にしなくていいよ。パートナーは助け合ってこそでしょ」
「……」
「? 堀北さん?」
パートナーという言葉に反応したのか、堀北さんの顔が暗くなってしまった。
「……私、沢田君のパートナーって言えるのかしら」
「え? 何で?」
「だって、私はバカンス中に貴方に大した協力は出来ていないもの。好成績が収められたのは、ほとんど沢田君と綾小路君の力だったわ」
帰りの船旅でも元気なかったけど……その事を考えていたのかな。全然気にする必要なんてないのに。
「別に気にする必要ないよ?」
「私が気にするのよ。パートナーである以上役立たずなんて嫌だわ」
堀北さんの事を役立たずだなんて思う訳ないのに……
「無人島試験では俺の作戦に協力してくれたし、干支試験でも頑張ってくれてたんでしょ? それだけで十分役に立ってくれてるよ」
「……」
まだ納得いっていなさそうな顔だ。ここは俺の本心を伝えるべきだな。
「俺さ、堀北さんがいるから頑張れるんだよ?」
「……は? い、いきなり何を言うの!」
なぜか焦った様にそう言う堀北さん。
顔が若干赤いのは気のせいだろうか。
「堀北さんがパートナーとして一緒にAクラスを目指してくれているから、俺は頑張れるんだよ」
「っ……」
「俺は感情的になりやすいからさ、堀北さんみたいに冷静に周りを見てくれる人がいると安心なんだよ」
「……それは綾小路君も同じよ」
「ううん、違うよ! 綾小路君も大事な仲間だし、冷静なんだけど、ん〜。堀北さんの方が安心感があるっていうのかなぁ」
安心感という言葉に、堀北さんが不思議そうな顔をする。
「安心感?」
「うん。同じ熱
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