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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
夏休み最後の5日間SS、そのA
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「ああ、……お前もだろ?」

「うん……」

「……山内は可哀想だが、こればっかりは佐倉の気持ち優先だからな」

「!」

 

 この発言……まるで、佐倉さんには他に好きな人がいるって分かっているみたいだけど……

 

「あ、綾小路君は、佐倉さんの気持ちに気づいているの?」

「ああ。見てれば分かる」

「! そ、そうなんだ。……ど、どうするの?」

「は? どうするって……見守るしかないだろ」

「み、見守る? ……あ、綾小路君って意外に大人なんだね」

「? そうか?」

「うん。気持ちに気づいているのに、敢えて見守るなんて……相当慣れているんだね。憧れてしまうよ」

「……おい、多分壮大な勘違いをしてると思うんだが?」

「いいよいいよ、ちゃんと分かったから」

「絶対分かってないだろ……はぁ、もう早めに忘れてくれ」

 

 そして、山内君に頼み事を完了した俺達はもマンションへと帰ったのだった。

 

 

 ??  翌日 ??

 

 翌日の昼過ぎ、夕方に山内に返事をする事になったらしい佐倉さんから電話があった。

 

「もしもし? ごめんね、急に」

「ううん。全然構わないよ。……夕方に告白の返事をするんだよね」

「うん。そうなんだけど……やっぱり不安で」

「そっか。俺でよければ、いくらでも不安を吐き出してくれていいよ」

「ありがとう。あのね、私は山内くんのこと何も知らない。……それがすごく怖いの」

「うん」

「誰かを好きになったり、嫌いになったり。それって凄く責任が伴うことなんだって気づいたんだ」

 

 ……告白とか、人を好きになるとか。簡単に見えて全然簡単じゃないよなぁ。

 人の気持ちなんてそれぞれの自由だけど、一方通行では相手を傷つけてしまう事もあるしね。

 

 俺は恋愛した事ないから、アドバイスなんて出来ないけど。佐倉さんの背中を押してあげる事ならできるだろうか。

 

「山内くんは何も悪くないのに、勝手にその……嫌だなって思っちゃうし。でも、私なんかを気にしてくれてる事を申し訳ないなって思ったりして……」  

「……うん」

「……ずっと考えてると、どうしたらいいか分からなくなっちゃったんだ」  

 

 そうだろうなぁ。声から混乱してるのが分かるよ。

 

「なんで私がこんな風に悩まなきゃいけないの、……なんて考えちゃうんだ」

 

 そう考えてしまうのも仕方ないだろう。

 気にしてもなかった相手から、いきなり好きと言われても迷惑だもんね。

 

「沢田くんはその……少し踏み込んだ事、聞いてみても
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