夏休み最後の5日間SS、そのA
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落ち着くようにと一旦距離を取らされた。
距離を取った後、綾小路君は佐倉に声をかけた。
「佐倉、一回落ち着け、テンションが上がって変になってるぞ」
「え!? ……あ、ごめんなさい! つい!」
「落ち着いてくれればいいさ」
佐倉さんと何か会話した後、綾小路君は俺にも声をかけてきた。
「沢田。佐倉のテンションにあてられて、お前も当事者みたいになってるぞ」
「えっ!?」
「あくまでこれは山内の告白だ。俺達はそのお手伝いでしかないんだぞ」
「……そ、そうだよね」
「……落ち着いたか?」
「う、うん、ありがとう」
綾小路君のおかげで、上がりすぎた俺達のテンションは通常に戻った。
距離を元に戻し、改めて本題に移ろう。今度は綾小路君がやってくれるようだ。
「さて……まず佐倉、お前を呼び出したのはラブレターを渡す為なんだ。ここまではいいな?」
「う、うん」
「よし。それでだ。ここを勘違いしてると思うんだが、そのラブレターを書いたのは沢田じゃない」
「う、うん……えっ?」
キョトンとした顔になる佐倉さん。
「えっ? 沢田君からのラブレターじゃないの?」
なんと、佐倉さんは俺からのラブレターだと思っていた様だ。
それなら納得だ。目の前にいる男子からラブレターを渡されたら、びっくりして当然だもん。
「ああ。もちろん俺でもない。俺達はその手紙の送り主に、お前に渡す様に頼まれただけだ」
「っ! そ、そっか。そうだよね。はぁ……で、でもこれどうしよう!?」
「簡単だ。読んで答えを聞かせてやればいい」
「えぇ! 無理無理! そんなの無理だよ……」
佐倉さんを見ていると、告白ってする側よりされる側の方が緊張するんだろうなぁと思う。
(……だとすると、二回とも冗談だって思ってくれたのは、純粋に京子ちゃんの優しさだったんだろうなぁ)
昔の記憶を掘り起こして、少しブルーな気持ちになってしまった。
まぁ俺の黒歴史は置いといて、悩んでいる佐倉さんの力に少しでもなりたいから、俺も話に加わる事にした。
「佐倉さん、今まで告白されたことはないの?」
「ないよぉ!」
即答する佐倉さん。
でも、告白されるのが初めてなのは意外だよなぁ。
「そんなに可愛いのに? てっきり沢山告白されてるのかと……」
「かっ! 可愛い!? ///」
「うん。佐倉さん可愛いから意外だなって」
「
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