夏休み最後の5日間SS、その@
[12/12]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
(沢田……なんであの男から宅配が?)
荷物を送られる理由がわからずもやもやする。
中身が気になり伝票を確認すると、内容物には製菓食品と記載があった。
(……製菓? 開けてみるか)
危険物ではなさそうなので、キッチンに持って行って発泡スチロールを開封してみる事にした。
?? ガサガサ、パカっ。
「……! ……ふふっ、本当によく分からない男だ」
中身を確認すると、思わず笑ってしまった。
発泡スチロールから中身を取り出し、フォトスタンドの前に置く。
「ライターは……あった。後包丁と小皿だな」
キッチンからライターを見つけ出し、ダイニングの椅子に座った。
「俺の……友人からの贈り物だ。一緒に味わおうじゃないか」
同封された数字の16の形をした蝋燭を突き立て、ライターで火を付ける。
「……誕生日おめでとう」
小さく息を吹きかけ、蝋燭に灯った火を消した。
蝋燭を取り外し、包丁で4分の1を切り分けて小皿に乗っける。
「お前にホワイトチョコのプレートもやろう。俺は甘いのが得意じゃないからな」
そう言って、取り分けた残りをフォトスタンドの前に置いた。
「いただきます」
まずは夕食のカレーを平らげ、その後にデザートに移る。
今日のデザートはチョコケーキだ。
「(パクッ)! ……ふふふ」
ケーキを口にしたら、予想外の味に思わず笑ってしまう。
「……ビターチョコだったとはな。俺でも全部食べられそうだ」
そう言って、もう一口ケーキを口に運んだ。
「うん、美味いな」
??フォトスタンドを見ながら微笑む葛城。
フォトスタンドの前に置かれたチョコケーキには、チョコペンでメッセージが書かれたホワイトチョコのプレートが置かれている。
そしてそのプレートには……
『葛城君、妹さん、誕生日おめでとう!』
と、書かれていた。
読んでいただきありがとうございます♪
<< 前の話
目 次
次の話 >>
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ