夏休み最後の5日間SS、その@
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わねぇけどよ」
「けど?」
須藤君は葛城君を睨みつけた。
「ツナ、葛城は信用できんのか? お前を騙してDクラスを貶めようとしてるんじゃね?」
「そんな事ないって。俺が見る限り、葛城君は何かを隠している様子はない」
「……ツナがそこまで言うなら、わかったぜ」
「本当? ありがとう!」
俺が須藤君に頭を下げると、葛城君も頭を下げた。
「おお!? なぁツナ! こいつ、頭を下げたぜ! この俺に!」
「ほらね、信じても大丈夫さ」
「……須藤、すまない。妹の誕生日を祝ってやれる家族はもう俺だけなんだ。迷惑をかけるがよろしく頼む。礼もきちんとする。PPを10万ポイント支払う事を約束しよう」
「じ、10万ポイント!? こ、これは俄然やる気が出てきたぜ!」
こうして、須藤君はやる気になってくれた。
翌日には無事にポストへ投函が成功したそうで、葛城君は須藤君に10万ポイントを支払ったそうだ。
?? 誕生日の夜。葛城side ??
「ふぅ……」
晩ご飯を作り終え、テーブルに皿を並べる。
今日のメニューはカレーだ。
今日は兄妹の誕生日なので、妹との写真を入れたフォトスタンドも一緒に並べよう。
そう思って、壁に設置された棚からフォトスタンドを取りに行く。
「……プレゼント、喜んでくれたか?」
そう独り言ちながらフォトスタンドを見つめていると、あの男の顔が頭に浮かんだ。
いきなり目の前に現れ、俺の悩みを簡単に解決してしまったDクラスの沢田綱吉。
あの男は本当によく分からない。最初は気にする必要のない雑魚だと思っていたのに、バカンス中にはDクラスをいい結果に導いていた。
(龍園のような危険人物か……いや、今日は感謝以外の気持ちを持ってはいけないな)
頭を振って余計な考えを消し去る。
「……沢田にも、今度別で礼をせんとな」
フォトスタンドをテーブルに置いて、椅子に座ろうとした瞬間。来客のチャイムが鳴り響いた。
??ピンポーン。
「宅配便でーす」
(? 宅配なんて頼んでいないんだが……)
一体何の荷物かと玄関に向かう。
「あ、葛城さんですね? 沢田綱吉さんからお届けものでーす」
「! ……はい、ご苦労様です」
伝票にサインをし、荷物を受け取る。荷物は冷蔵の発泡スチロールだった。
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