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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
船上試験最終日、夜。
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レオナルド、カルメン。情報は掴めた?」

「ええ。勿論ですともボス。お望み通り、Cクラスの3名の優待者を知ることが出来ました」

「本当? さすがだね」

「……」

 

 レオナルドはブレザーの胸ポケットから一枚の紙を取り出し、俺に手渡した。

 

「その紙にグループと名前を記入してあります」

「……」

「ありがとう、助かるよ」

 

 レオナルドから渡された紙を開くと、確かにグループと名前が記入されていた。

 

 ……なぜか4人分。

 

 子グループ 相沢隼人

 寅グループ 小笠原祥子

 辰グループ 櫛田桔梗

 亥グループ 元木裕美

 

(……なんで桔梗ちゃんの名前が?)

 

 混乱する頭で必死に考える。

 

(桔梗ちゃんは龍園君と同じ辰グループだ。もしかして龍園君は、Cクラスの3名の優待者情報から優待者選びの法則性を解き明かしたのか? それで桔梗ちゃんが優待者だと気づいたのか?)

 

 いや、龍園君は用心深い。

 自分のクラスの優待者情報だけで判断を下したりはしないはず。

 

 ……待てよ? 確か初日の夜に、龍園君は優待者の法則が分かり始めていると言っていたよな。と言う事は、その時は確信までは持っていなかった筈だ。

 

 ……なら、その後に法則を解き明かしたって事?

 でもそれならAかBクラスの優待者情報も持っている筈だよなぁ。

 

 って事はやっぱりCクラスの情報だけで判断したって事?

 いや、龍園君に限ってそんな判断は……あっ。

 

 色々な事を考えている内に、とある可能性に気づいてしまった俺。でも、その可能性は真実であって欲しくないと願わずにはいられないものだ。

 

(……確か、龍園君に絡まれた後に桔梗ちゃんに会ったよな。しかも別れ際に抱きつかれたし。……あの時は驚きで考えなかったけど、桔梗ちゃんくらいモテる女の子がいちゃつくカップルに感化されたりするかな? むしろ対抗するんじゃないか? ……それにあの時、小さかったけどドアを開け閉めする音を聞いた様な気もするんだよなぁ)

 

「……あのさ」

 

 自分の考えを否定して欲しくて、レオナルドとカルメンの方に視線を向けると……

 

「……」

「?」

 

 カルメンがモジモジしている事に気がついた。

 

「……カルメン?」

「! ひ、ひゃい!?」

「どうかしたの? さっきからモジモジしてるけど」

「……じ、実は」

 

 カルメンは観念したのか、モジモジしていた理由を話始めた。

 


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