船上試験最終日、夜。
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そんな簡単に無理とか言ってんじゃねぇぞ」
「でもさ、死ぬ気の到達点なんてそんな簡単には……」
「そりゃ簡単にはいかねぇだろうな。家光ですら死ぬ気の到達点には達してねぇし、コラ!」
父さんは自力で死ぬ気モードに入れたはずだ。あと俺の数倍強い。そんな父さんでも達せてない領域に俺が達せられるのか?
「だけどな。目的の為にそれは必要なんだってんなら、できる様になる他ねぇだろ。今までだってそうして来たじゃねぇか」
「う……でも、レベルが違わないか?」
リング争奪戦の前の修行や、未来でのバイクの運転やコンタクトの装着。確かに必要な事はできる様に努力してきたけども、死ぬ気の到達点はなぁ。
いまだ弱気な俺に、ひよりちゃんが話題を変えて話しかけて来た。
「ツナ君。私は入学前に復讐者に会いに行ったことがあります」
「え? そうなの?」
「はい、もちろん法の番人の役目を引き継ぎたいと伝える為に」
1人で復讐者のアジトに行ったのか? すごい度胸だなぁ。
「私は復讐者達に自らの願いを話しました。私がチェッカーフェイスの娘と知ると、他の復讐者達は憤慨して追い返そうとしてきましたが、ボスであるバミューダさんだけは私との対話を望んでくれました」
「……うん」
「バミューダさんと2人になると、なぜこんな事を思ったのか、どうやって法の番人を務めるというのか等、色々深く質問されましたよ。そして、全ての質問を終えたバミューダさんはこう言って来ました。
『チェッカーフェイスの娘である君の事は気に入らないけど、法の番人としての役目を引き受けてくれる事に関してはぜひとも頼みたいと思う。……でも、我々の代わりを務めるなら相応の強さを持ったトップや有用な人材が必要となる。そこでだ。審査期間を設けるから、期間内に僕を納得させられる様なトップを連れて来てよ。それと、君が有用であるという証拠もね』……と」
「!」
「なるほどな。それで組織のリーダーになるツナに、バミューダと同じくらいの領域まで達してほしいんだな」
「はい。その通りです」
あ〜なるほど。確かに復讐者の代わりを務めるなら、バミューダくらいの実力を持った人が必要か。マフィア界の掟破りを相手にしないといけないもんな。
「お前の有用さはどうやって示すんだコラ!」
「ツナ君に必要とされる人材になれればと思ってます。今はまだ役に立てないと思いますが、審査期間を私達が高校を卒業するまでにしてもらいましたので、成長できる様に努力するつもりです」
「ツナ、ひよりも努力するって言ってんだ。お前も努力しねぇとだな」
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