船上試験、最終日昼。
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iavo Giapponeの1人が美雨だった事は驚きだったな。
?? 現在、小狼side ??
「……」
Aクラスは今回の試験を放棄しているので、結果1か2を目指している。
だから別に優待者を探す必要はないのだが、他の誰かが気づいたら裏切って密告される可能性が高まる。
さすがにそれは避けたいので、一応優待者の正体を知っておこうと考えた。
「……誰だ?」
「妹さんですよ」
「! 美雨だと?」
「はい。間違いありません」
「……」
山内の報告内容には思わず憤りを覚えた。
(美雨、どうして自分から報告して来ない? まさか奴隷の分際で、PPを減らされたくないとでも考えやがったのか? 主人と同じグループに配属されていて、なおかつ優待者を見つけ出す課題において、自分がその優待者に選ばれているのに主人に報告しないなんてありえねぇ。……だが)
ここで一つの疑問が浮かぶ。
そもそもどうして山内は違うグループの美雨が優待者であると断言が出来るのか。
(……こいつ、俺に気に入られる為に適当な事を言ってんじゃねぇだろうな?)
元より奴隷を信頼などしていない俺は、山内のその自信の根拠を示させる事にした。
「おい、間違い無いと言える根拠はあるのか?」
「はい。試験の朝に送られたメールを見ました。『あなたは優待者に選ばれました』と書かれていましたので」
「……そうか」
メールを見たのなら、それは確実な証拠になる。しかし、もう一度言うが俺は山内の事を全くと言って良いほど信用していない。故に山内の言葉を無闇に信じたりはしない。
(……この情報は、美雨を服従させる為の秘策程度に考えておくか)
結局、元々のスタンス通りに試験放棄の姿勢を続ける事に決めたのだった。
?? その後。デッキにて ??
山内と別れた俺は、ボンゴレ]世の死亡を本部に伝える為にデッキに出て来ていた。
右肩に仕込んである通信機のスイッチを皮膚越しに押し、ケーニッヒさんへ通信を行った。
??シーン。
(あ? なんでだ? 通信ができないぞ)
その後も何度か試したが、結局一度も通信は出来なかった。
(……まぁいい。この辺が通信しづらいだけだろう。また明日にでも試すとするか)
適当な理由を付けて納得し、俺は自分の客室に戻る事にした。
?? 船
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