船上試験、最終日昼。
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怒らせたか?)
小狼のご機嫌を損ねたと感じ、急いで否定する。
「い、いえいえ! バレないとは思うんですけど、最悪の事態を想定しただけです!」
「……そうか」
取り繕ってはいるが、俺は内心で『警察に捜査でも受けて俺と王ちゃんが犯人とバレてしまったら、こいつはすぐにでも俺達を見捨てるんじゃないか』と警戒しているのだ。
小狼は少し考える素振りをみせると、ニヤニヤしながら答える。
「そうだなぁ。もしもお前達が犯人だとバレる様な事があれば……1人捨てるな」
「なっ!?」
「ボンゴレ]世の亡き今、奴隷は1人いれば十分だろ?」
「そ、そうですね〜、あはは……」
愛想笑いを浮かべながら、心は不安でいっぱいになっている俺。
(やっぱり邪魔になったら捨てる気かよ! くそ、とにかく不用品に選ばれるのだけは避けねぇと。その為には……)
どうすればもっと自分の有用さが伝わるのか。その答えは、あらかじめ用意しておいた秘策を使う事だった。
(……王ちゃん、ワリィけど先に報告させてもらうわ)
この時、俺は数時間前の出来事を思い出していた。
?? 今朝、カフェテリアにて ??
時は巻き戻り今朝の事。
沢田を消す作戦を聞く為に、カフェテリアに王ちゃんを呼び出していた。
「……おはようございます」
「王ちゃんおはよ〜 ……で? 考えて来た?」
王ちゃんがカフェテリアに着くなり、俺はさっそく本題に入った。
「……(こくり)」
「おお、偉いじゃん」
無言で頷く王ちゃんが席に着かせ、店員を呼んで注文をする。
「かしこまりました。少々お待ちください」
注文が通す為に店員がいなくなると、王ちゃんは考えた作戦を説明し始めた。
「……今夜、私が沢田君を呼び出して眠らせます。そしたら一緒に麻袋に入れましょう」
「麻袋?」
「キッチンに人が1人入りそうな大きな麻袋がありました。それをもらっておいたので、眠らせた沢田君の手足を縛って入れ込むんです。そうすれば、海に落とした後に目が覚めても抜け出す事はできないでしょうから」
なるほど。眠らせればいくら沢田でも抵抗できねぇか。王ちゃんは沢田と仲良くなったみたいだし、沢田も警戒しないだろうな。
「ほぉ〜。さすが王ちゃん、頭がいいんだね」
「……ありがとうございます」
「よし。じゃあその作戦で行こう。実行は何時頃にする?」
「…
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