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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
船上試験、休養日。
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をかけるんだよ」

「……綺麗事だな」

「そうかもね。……でも綺麗事を言えなくなったら、世界は真っ白になっちゃうよ」

「……真っ黒じゃなくてか?」

「真っ白だよ。自分の事だけを考えていれば、思い通りに生きていけるかもしれない。でも一見明るく見えるその道を進んで行くと、やがて自分以外の何も見えない濃い真っ白な霧の中で、ひとりぼっちになっている事に気づくんだよ。そんなの……悲しいし、寂しいじゃない?」

「……」

 

 俺の言った綺麗事に平田君は目を見開き、綾小路君は真顔のまま視線を逸らした。

 ……俺の言いたかった事は伝わったのだろうか。

 

「……沢田君。君ならどうする?」

「え?」

「君なら、どうやって今の軽井沢さんを助けるんだい?」

「……」

 

 俺ならどうするか。平田君の質問に対する答えを、目を閉じて考える。

 やがて、一つの結論に到達した。

 

「俺なら……軽井沢さんと同じ立場に立つかな」

「同じ立場?」

「うん。軽井沢さんと同じ目線で、同じ状況の中でどうするかを考えると思う」

「……だが、完全に同じ立場になる事なんてできないだろ?」

「もちろんそうだよ。でも、同じ立場になろうとして初めて分かる事もあると思う。相手は何を考えているのかとか、何をする事が一番相手の為になるのか……とかね」

「……」

 

 俺の答えを聞き終えた平田君は、ベンチから立ち上がり俺と綾小路君の目の前に立った。そして、そのまま深く頭を下げた。

 

「改めてお願いするよ。沢田君、綾小路君。僕の代わりに軽井沢さんを助けてあげてほしい。今の僕では、今の軽井沢さんを助ける事はできなかった。だから……お願いします」

 

 深々と頭を下げる平田君に、俺と綾小路君はお互いの顔を見た。

 

「……」

「……」

 

 多分同じ事を考えてると思ったんだけど、その前に綾小路君は平田君に一つ確認を取った。

 

「……一つ、聞いてもいいか?」

 

 綾小路君にそう聞かれ、平田君は頭を上げた。

 

「うん。何かな?」

「……お前が軽井沢の為に彼氏のフリまでした理由は何だ?」

「え? さっきも言ったけど、本気で彼女を助けたかったからだよ」

「……」

「納得いかないかい?」

「いや、納得はできるが、そこまでできるのにはもっと深い理由があるんじゃないかと思ったんだ」

「……」

 

 真っ直ぐに自分を見つめる綾小路君に観念したのか、平田君は綾小路君の言う深い理由≠ノついて話始めた。

 

「中学の時、幼なじみをいじめが原因
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