暁 〜小説投稿サイト〜
ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
船上試験、2日目夜。
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「小狼君は、自分でやろうとはしないのかな?」

「しないと思う。汚れ仕事は奴隷がするべきって思ってるはずだよ」

「……かなりプライドが高いの?」

「うん。奴隷が逆らったり、自分の思い通りに行かない事を何よりも嫌うから」

「……そっか」

「……あ、でも」

「ん?」

「この学校に入ってすぐ、誰かにコテンパンに負けたって話を聞いた事がある」

「え? そうなの?」

「うん。Aクラスを支配しようとしたけど誰かにボロ負けして、それからは負けた相手のいいなりみたいだよ」

「……ええ、負けたらいいなりになるなんて」

「……きっと、この学校内ではジョーコの威光とか使えないから、1人ではどうしようもないと思ったんじゃないかな。偉そうにしてるけど、一度折れたら長い事引きずるタイプだと思う」

「……なるほどね」

 

(あんまり芯が強い訳じゃないのかもしれないな)

 

 この時、俺はひよりちゃんの言葉を思い出していた。

 

『まだ、みーちゃんが完全に自由になった訳じゃないですし』

 

 みーちゃんが完全に自由になるには、小狼君と山内君に干渉させない様にするしかない。

 

 その為には……

 

 俺は頭をフル回転させて、みーちゃんを助け出す方法を考え出す。

 

(……海、溺死、豪華客船、俺、作戦、山内君、小狼君、みーちゃんに干渉させない様に。……ボンゴレ、ジョーコ、Otto talenti、裏切り者 ……!)

 

 

 思考する中で、俺は一石二鳥の作戦を思いついた。

 みーちゃんを助けつつ、小狼君を罠に嵌められる作戦だ。

 

「……みーちゃん」

「何?」

「小狼君の策略に乗ってみようか」

「えっ!?」

 

 何を言ってるんだという顔になるみーちゃん。

 

「大丈夫、殺されるわけじゃない。みーちゃんを2人からも解放する為の作戦に利用するんだよ」

「……そんな事できるの?」

「うん。きっとうまく行くよ」

「……分かった。ツナ君の事を信じるよ」

 

 それから、俺は思いついた作戦をみーちゃんに説明した……

 

 

 ?? その後、ツナの客室にて ??

 

 みーちゃんの客室まで送り届けた俺は、自分の客室に戻って来ていた。

 

 部屋の中には、手鏡で自分に見惚れる高円寺君と、なぜかイライラしている幸村君だけがいた。

 

(綾小路君と平田君はいないのか……)

 

 俺が自分のベットに腰を下ろすと、気づいた幸村君が話しかけてきた。

 

「沢田、帰って来たか」

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