船上試験、2日目昼。
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Cクラスが不利になりそうな事をみすみすやらせる事は出来ません。だから、彼女達の邪魔をさせてもらいました」
「……」
ひよりちゃんは、俺がビアンカとカルメンを動かしていると気付いているようだ。
「あ、でも安心してください? 私はツナ君の敵ではありません。今回の行動はCクラスの為に行った事ですから」
「……ひよりちゃん、君は何者なの?」
「ふふっ。ツナ君が私の親友を本当に救い出してくれたら、教えてあげます」
「……親友?」
「シンキングです、ツナ君。何でも答えを教えてもらえると思ってちゃダメですよ」
そう言うと、ひよりちゃんはどこかに行ってしまった。
(……親友を救ったら? それって……)
??ブブブ。
(!)
ひよりちゃんの言葉の意味を考えていると、学生証端末から着信音が鳴った。
(誰だろう……あ、ビアンカだ)
通話をかけて来たのはビアンカだった。
俺はすぐに通話に応答した。
??ピッ。
「もしもし?」
「ビアンカです。ボス、申し訳ありません。実は……」
「Cクラスの女子に妨害された?」
「! そうです。ご存知でしたか?」
「ちょうど今、その女子からビアンカとカルメンの妨害をしたって話をされた所だったんだよ」
「そうでしたか……申し訳ありません」
「いいよ、気にしないで。Cクラスにすごい観察眼を持った人が混じってたってだけさ」
「……ボス。あの女子は何者ですか?」
「それがまだ分からないんだ。いつかは教えてもらえると思うんだけどね」
「そうですか……分かりました」
「何者か分かったら、俺から報告するよ」
「はい。ありがとうございます」
ビアンカとの通話を切った俺は、自分の客室に向かって歩き出した……
?? 午後4時。船内にある歌劇場の裏 ??
午後4時。山内は考え事をしながら船内をうろついていた。
(……もう1人のschiavo Giappone。一体誰だよ)
考えても考えても出ない答えの出ない問題に、山内は苛立っている。
それもあり、山内は気づかぬ内に大きな声で独り言ちていた。
「あ〜、大体ヒントなしでもう1人のschiavo Giapponeを見つけろってのがそもそも無茶なんだよ! 適当な奴に『お前って奴隷?』とでも聞けってのかよ!」
すると……急に背後から山内は肩を掴まれた。
「……おい」
「ああ? なんだよてめぇ」
「…
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