船上試験、1日目夜。
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の言葉に王さんはコクリと頷いた。
「そうです。在学中はボンゴレから守られる事もないという情報があるので、今度こそボンゴレ]世を始末する為に……」
「そっか……」
今俺は、自分を殺すために入学しましたというクラスメイトと面と向かって話をしている。
それなのに、驚くほど冷静に話が出来ているのは……
きっと王さんから敵意とか殺意を微塵も感じないからだろう。
その考えが正しかった事は、次に発した王さんの言葉で分かった。
「……だから沢田君。小狼には気をつけて! 海上に囚われている今、証拠隠滅がしやすいからって命を狙ってくるかもしれない!」
「王さん……」
王さんの瞳には涙が浮かんでいる。本気で俺の事を心配してくれているんだろう。
親の命を握られている状況でも、俺に警告をしてしまうくらいに。
(……もしかしたら、さっき泣いてたのも、俺と小狼が一緒のグループになってしまった事を悲しんでくれてたのかもしれないな)
「……うぅぅ」
「……」
目に溜まってた涙が流れ出した王さんの手を、俺は精一杯の笑顔を見せながら掴んだ。
「! ……沢田君?」
「ありがとう、王さん。俺の事を心配して情報まで教えてくれて。大丈夫、安心して? 俺は殺されたりなんてしないから」
「……本当に?」
「うん。……だから教えて? 君の実の両親は何者なの?」
王さんは服の袖で涙を吹いてから答えてくれた。
「……私の実の両親は、イタリアでとある組織をお金の力で乗っ取ったんです」
「……とある組織をお金で乗っ取った?」
「はい。商才ある何者かと手を組んだらしく、イタリアで起こしたビジネスで巨額の富を築き上げた実の両親は、そのお金を使いマフィアからファミリーの実権を買い取ったんです」
「……マフィアか。そのファミリーの名は?」
「……ジョーコファミリーです」
「! ジョーコ!?」
つい最近、耳にしたばかりのその名前。
俺は驚きを隠せなかった。
「……じゃあ、君の実の両親がジョーコのボスなの?」
「……はい。実の父が『原罪のキング』、母が『贖罪のクイーン』。そして、小狼は次期ボスに当たります」
「……そんな」
ジョーコが攻めて来たら迎え撃つつもりだったのに、まさかボスがクラスメイトの実の家族だったなんて。
「……」
「……」
再び、2人の間に沈黙が流れる。でも、今度は俺がその沈黙を破った。
(……でも、狙われ
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