船上試験、1日目昼。
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
申します。Dクラスの彼の言う様に、まずは自己紹介から始めましょうか。では、言い出しっぺの彼から自己紹介をお願いします」
「! 俺? は、はい!」
椎名さんに指名されたので俺は椅子から立ち上がった。
「Dクラスの沢田綱吉です、よろしく」
俺の短い自己紹介が終わると、時計回りに自己紹介をしていくことになった。
「Dクラス……佐倉愛里、です」
「同じくDクラスの、王美雨ワン・メイユイです」
「Bクラスの小林夢です」
「Bクラス……二宮唯」
「俺はBクラスの渡辺紀仁だ」
「Aクラス、篠田恭美」
「Aクラス。清水直樹だ」
「西春香。……あ、Aクラスです」
「……Aクラス、王小狼ワン・シャオランだ」
「先程も言いましたが、Cクラスの椎名ひよりです」
「Cクラス。石崎大地」
「Cクラスの野村雄二、です……」
「……ん〜美しい♪」
『……』
1人だけ自己紹介をしない人物に全員の視線が集まる。
しかし、当の本人は手鏡で自分の顔を見るのに夢中の様だ。
「……高円寺君!」
「ん〜♪」
「高円寺君!?」
「ん? なんだい? シーチキンボーイ」
「気付いてくれてよかった……今ね、1人ずつ自己紹介してたんだけど、高円寺君だけまだだから、皆に自己紹介してくれる?」
「ほうほう。了解したよ」
そう言うと、高円寺君は前髪を整えてから口を開いた。
「私は高円寺六助。君達、喜びたまえ! この試験で私と同じグループになれた事をねぇ。将来自慢になるよっ!」
『……』
そう言い終えると、高円寺君はまた手鏡で自分の顔に夢中になった。
高円寺君の自己紹介が終り、椎名さんは微笑みながら再び皆を見回した。
「ふふ……では、自己紹介も終えたわけですが。ここからはどうしましょうか?」
「……(すっ)」
「! 王君でしたね? 何か意見が?」
椎名さんが意見を求めると、Aクラスの王小狼君が手を上げた。
(王小狼……ウチのクラスの王さんと同じ姓か。彼も中国からの留学生なのか?)
小狼君は椅子から立ち上がって、自分の意見を述べた。
「……Aクラスは、話し合いには参加しない」
『は?』
小狼君の宣言にAクラス以外のメンバーが驚愕する。
そして、そんな彼に石崎君がつっかかる。
「おい、参加しないってのはどういう意味だ?」
「そのままの意味だ。俺達は試験終了まで、話し合いに参
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ