船上の試験、始まる。
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
よ。仮IDを発行してそこにポイントを振り込むなんてことも可能だから、本人さえ黙っていれば試験後に発覚する恐れはないわね。もちろん隠す必要がなければ堂々と受け取っても大丈夫よ」
匿名性か。まぁ優待者で100万ppも手に入れたりしたら、その事を隠したい人もいるのかな。
「試験についての説明は以上です。各グループの話し合いの時間は、明日のメールに記載されているからそれに従ってね。最後に、何か質問のある人はいる?」
「あ、はい」
質問が許されたので、一つ気になっていた事を聞いてみる事にした。
「はい、沢田君」
「あの、今回は姉妹校の人達は参加しないんですか?」
「ええ。これは本校だけの特別試験よ。姉妹校との交流は試験外でしてもらわないといけないわね」
「わかりました。ありがとうございます」
「じゃあこれでお開きとします」
星乃宮先生から説明会の終了を宣言され、俺達4人は201号室から出た。
「……沢田君、試験どうするの?」
「……どうしようかなぁ」
「できればCPを増やしたいですね……」
廊下を歩きながら、佐倉さんと王さんとそんな話をする。
あ、高円寺君は笑いながら1人で別方向に歩いて行ったよ。
「……自分が優待者かどうかで立ち回り方は変えないといけないから、明日の朝までは特に作戦も立てられないかなぁ」
「そっかぁ」
「自分が優待者だったらどうしましょう……」
俺は足を止めて2人に振り返った。
「俺はクラスメイト同士で協力しあって、結果1か結果4を目指したいと思うんだけど。佐倉さんと王さんはどうかな? 協力してくれる?」
「も、もちろん。わ、私は沢田君についていくよ?」
「クラスメイト同士で優待者の告発はできませんし、どうせならクラスメイト全員でポイントを得るべきです。私も協力しますよ」
「そっか。ありがとう」
これで4人の中に優待者がいようといなかろうと、2人の協力は得られる事になった。
その後、2人と別れた俺は考え事をするべくデッキへと向かった。
?? デッキ ??
潮風を浴びながら、言葉にして考えをまとめよう。
「今回の試験、クリアする方法は4つ。グループ全体で優待者を共有するか、誰かが優待者を見誤るか、裏切り者が優待者を密告するか、裏切り者が誤った告発をすること……そして、この試験で俺達に求められていのはシンキング能力。……つまり考える力って事?」
「……厳密には考え抜く力だねぇ」
「!?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ