特別試験、ラスト4日間。
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そして、ズボンのポッケからクロームに貰っていた丸い物を口に放り込んだ。
??走り出す直前、俺は綾小路に一言だけ告げる事にした。
「……綾小路」
「! ……なんだ?」
「後できちんと説明してもらうからな」
そう言い残し、俺は全力疾走で森の中を進んで行った……
??そして時間は過ぎ、最終日の正午。最初の浜辺にて。
Cクラスを除く3クラスが浜辺に集合している。
先生達が全員の集合を確認していると、森の中から1人の男が出てきた。
「よ〜し、全員揃ったな?」
「おいおい、1人忘れてるだろうが」
『!』
森の中から出てきたのは、リタイアしていたと思われていたCクラスの龍園だった。
ぼろぼろのジャージを着ていて、髭が伸びている。
「なんで? リタイアしたんじゃ?」
「え、してなかったって事?」
「あれ、そういえば金田君もいつの間にか居なくなってるよね」
BクラスとDクラスがいるはずのない龍園の登場に驚く中、Aクラスの葛城だけが拍手をして迎え入れようとしていた。
「ご苦労だった、龍園。我々Aクラスは500以上のポイントを得る。お前の働きには感謝しているよ」
そう言って片手を龍園に差し出す葛城。
しかし龍園は、薄笑いを浮かべながら葛城の差し出した手を片手で払いのけた。
「!」
「……ククク、葛城。今から面白いものが見られるぜ?」
その龍園の言葉に眉を潜める葛城。
「面白いものだと?」
「ああ。俺の完全勝利をな」
「……何?」
2人の間に沈黙が訪れる。
そのタイミングを待っていたかのように、真嶋先生が口を開いた。
「それでは、各クラスの最終的なポイントを発表する。まずは4位だ。4位は……Cクラス! 最終的なポイントは0ポイント。更に、ルール違反により失格となった。違反者は龍園だ。よって龍園は現在所持しているPPを全没収となる」
「……は? 0ポイントの上、失格だと?」
衝撃の結果に、龍園の顔から自信が完全に消え去り、茫然となっている。
「そして第3位は……Aクラス! 最終ポイントは120ポイント!」
「! ばかな、120だと!?」
葛城も龍園同様に結果に酷く驚いているようだ。
Aクラスからも、どよめき声が上がっている。
そんな生徒達の反応を気にせず、真嶋先生は淡々と結果を発表していく。
「第2位は…
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ