特別試験、3日目。
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かないだろう。
カードキーは堀北が肌身離さず持ち歩いているし、そう簡単には持ち出すことはできないはずだ。
だから後は堀北を誘導して、いいタイミングで伊吹にカードキーを持ち出させて、その後で勝つ為の秘策を打てばいい。
その秘策はすでに考えてある。……しかし、それを成す為には堀北にはリタイアしてもらわないといけないが……それはそう難しくないだろう。
あいつ、試験開始前から体調不良みたいだからな……
伊吹がカードキーを持ち出す時に、堀北にも体調不良で倒れてもらうのが都合がいい。
(だが、この作戦を沢田が思いつかないとも思えない)
そして沢田がこの作戦を思いついたら、堀北に事情を話して自らリタイアするようにお願いするだろう。わざと堀北に体調を崩させるなんて事は絶対に選ばない。
……後、もしも沢田が俺の作戦に気付いたとしたら、俺のやろうとしてる事を止めようとするはずだ。
沢田に勝つ為には……沢田に気づかれたとしても、邪魔をできないように準備しておく方がいい。
沢田の性格、それを利用すれば確実に足止めをする事は可能だ。
後は誰を使って足止めをするかだが……
??ピキッ。
「!」
……考えを纏めながら歩いていると、少し先の茂みで枝を踏んだ音が聞こえた。
(……誰かに後を付けられている? 確認した方がいいな……)
俺は何にも気付いてない風を装いながら、音がした茂みの付近を通りすぎようとする。
「……」
そして、通り過ぎた瞬間に素早く方向転換をして茂みの中を確認する。
「……!」
「……ちっ」
予想通り茂みの中に隠れている人物がいた。
その人物は……
「……龍園」
Cクラスの支配者、龍園だった。
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