特別試験、3日目。
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て話だったろ? レオナルド、実際どうだったの?」
『ボスの言う通りですよ。他の奴らとは砂浜で別れて、遊園地に向かうと言ってもう一度森に入ったんだ』
やっぱりそうか。
龍園君なら、付き合いの浅い一時のクラスメイトを手放しに信じたりはしないだろう。
「……その後すぐに潜伏した?」
『いえ、一応表と裏マフィアランドの境目まで行って、周囲を確認してから潜伏に移りました』
「そっか……その間誰かにつけられていたって可能性は?」
『カルメンが気付かなかったのでね、誰にもつけられていなかったはずですよ』
「……じゃあ、なんで龍園君は森の中を探し回ってるんだろう」
俺の疑問に、レオナルドは一つの可能性を示してくれた。
『もしかしたら、我々が潜伏している可能性には気付いているが、確信がないから探し回っているのかもしれませんねぇ』
なるほど……確かにその可能性が一番高いかもしれないな。
「レオナルド、龍園君の動きに注意して。もしもカルメンに近づきそうになったら、すぐにカルメンにも連絡してあげて」
『わかったよ、ボス。金田の動きはどうする?』
「山本に適当に理由を付けて拠点に連れ戻してもらおう。獄寺君、山本に連絡してもらえる?」
「分かりました!」
『じゃあレオナルド、君も気づかれないようにね」
『無論ですよ、ボス』
レオナルドとの通信はこれで終了した。
獄寺君はすぐに山本へと連絡を取り始めた。
(龍園君、レオナルドもしくはカルメンを見つけてどうするつもりなんだろうか……)
1人で考え込んでいると、後ろから声をかけられた。
「あ、あの……沢田君」
「え? あ、佐倉さん」
声をかけてきたのは佐倉さんだった。
「何人かで食糧調達に出ることになったんだけど、わ、私と沢田君がチームになったんだ」
「食糧調達ね……綾小路君もその中にいる?」
「え? あ、うん……綾小路君は1人で行くらしいけど」
「そっか……わかった。ちょっと待ってて?」
佐倉さんに少し待ってもらい、通信を終えた獄寺君に話しかける。
「獄寺君、綾小路君が1人で食糧調達に出るみたい。こっそり後を付けて見張りをお願い」
「! 了解です、10代目!」
ビシッと敬礼を決めて、獄寺君は綾小路君のいる方へと走って行った。
「佐倉さん、お待たせ。じゃあ行こうか」
「う、うんっ!」
そして、俺も佐倉さんと共に森に入って行った。
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