特別試験、2日目。
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トに向かって歩いてきていた綾小路君とばったり会った。
「俺達、顔を洗いに川に行くんだ。綾小路君もどう?」
「……そうだな、もう一回寝る気にもならんし」
という事で、綾小路君も一緒に川に行く事になった。
〜 川 〜
Dクラスの拠点沿いにあるこの川は、Dクラスの占有スポットで他のクラスは使用できない。
そしてこの川の水は上流から流れ来るおかげか温度が上がりにくい。
冷たい水を占有できたのはすごくラッキーだな。
「……ぷはぁ、気持ちがいいね」
「うん。さっぱりするよ」
川の水で顔を洗い、喉を潤す。
一心地着くと、平田君が真剣な顔で話しかけてきた。
「……あのさ、伊吹さんの事なんだけど」
「! どうしたの?」
「何か問題発生か?」
綾小路君の言葉に首を振って否定する平田君。
「いや、トラブルではないよ。昨日伊吹さんを受け入れる事になった後にね、軽井沢さん達から注意を受けたんだ」
「……なんて?」
「伊吹さんを受け入れるのはかまわないけど、Dクラスのリーダーが伊吹さんに知られない様に何か対策をして方がいいってさ」
なるほど、軽井沢さん達の言う通りだ。
俺もその事を今日平田君に相談しようと思っていた。
「……対策って何するんだ?」
「うん。占有をし直す際に、リーダーをランダムの何名かで囲んで見えない様にしようと思ってる」
「なるほど、それなら他のクラスの奴らにこっそり見られても安心だな」
綾小路君が平田君の考えに同意した。
もちろん俺も同意だ。
「……堀北さんにもその話した?」
「うん。昨日の内にしてあるよ」
昨日クラスメイト全員で話し合い、Dクラスのリーダーは堀北さんに決まっている。
これは伊吹さんがDクラスの拠点に来る前に決めた事だから、まだ伊吹さんには知られていないはずだ。
「……これ以上ポイントを減らしたくはないからね」
「……そうだね」
高円寺君のリタイアと、備品の購入ですでに100ポイント近くを消費している。
「平田の考えでは試験終了時に120ポイントを残せる予定だったよな」
「うん。ポイントで全員分の飲み水と栄養食のセットを買って、そのくらい残せる計算だったんだけどね」
高円寺君のリタイアで、残りの使えるポイントが50ポイントしかなくなってしまったのだ。
クラス全員分の飲み水と食事を購入するとして、一番安く済むのが
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