特別試験、開始!
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ど、試験でも自由でいるとは思わなかった。
追いかける間も無く見えなくなってしまったし、今から追いかけるのも佐倉さんには厳しいだろう。
(……しょうがない、3人で行くしかないよね)
俺は綾小路君と佐倉さんに声をかけた。
「……しょうがない、3人で行くしかないね」
「……だな。後で堀北にでも叱ってもらおう」
「あはは……堀北さんでも高円寺君には効かないんじゃないかなぁ」
その後。俺達は3人で森を進み始めた……
〜 森の出口 〜
しばらく森を進んでいると、意外とすぐに森を抜け出す事ができた。
そこは森を切り開いて作られた原っぱの様で、少し先に洞窟が見える。
「意外とすぐに抜けられたね」
「はぁっ、はぁ……うん」
「高円寺が森で迷う事はないって言ってたのは、この事を知っていたからかもな……ん?」
綾小路君は、洞窟の入り口を目を凝らして観察し出した。
そして、何かに気づいたのか急に森の茂みに隠れた。
「2人共、隠れろ。誰かが洞窟から出てくるぞ」
「えっ! わかった! 佐倉さんもこっちに来て!」
「えっ? ……ええええっ!?」
佐倉さんの手を引っ張って茂みに一緒に隠れる。
隠れてから3秒程すると、綾小路君の言う通り、洞窟の中から2名の男子が出て来た。
「ふうっ……ひとまず良さげなスポットを抑えられて良かったですね、葛城さん!」
「……そうだな、弥彦」
葛城、弥彦と呼びあう2名。
葛城と呼ばれたスキンヘッドの男は、話しながらも周囲を見回しながら警戒をしているようだ。
(……スポットって言ってたね)
「ああ。あの洞窟がスポットだったんだろうな)
(……2名しかいないのに、スポットを押さえたって言っているということは……)
(2人のどっちかが、あのクラスのリーダーってことだな)
(うん。……あ、綾小路君、スキンヘッドの人の手を見て!)
(ん?)
スキンヘッドの男子こと葛城君は、右手にカードキーを持っていた。
(……カードキーだな。ということはあいつがリーダって事か)
(うん……あの2人ってどのクラスかな?)
(……確かAクラスだな)
あの2人はAクラス。ならば、カードを持っている葛城君がAクラスのリーダーって事か?
さっきの会話からして、弥彦という男子が葛城君に従ってるのは間違いないと思うんだけど、別にこの試験のリーダーとクラスのリーダ
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