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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
特別試験、開始!
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突然木から飛び降りてきた。

 

 ……高円寺君、この森で迷う心配はないって断言したな。

 きっとこの島に人間の手が加えられている事に、高円寺君は気づいているんだろうな。

 

 俺達の少し先に着地した高円寺君は、俺達に向かってゆっくりと近づいて来る。

 

 その顔はいつも通りの自信満々な表情ではなく、どこか楽し気な顔に感じる。

 ……高円寺君はこの試験が楽しいのだろうか。

 

 そして、高円寺君は俺の前に来て仁王立ちになる。

 高円寺君の方が背が高いので、俺が見下ろされる形だ。

 

「……高円寺君、歩いて進んでくれるの? ありが……」

 

 高円寺君が俺達に合わせてくれる気になったのかと思い、彼に礼を言おうとした……その時。

 

 高円寺君は下げようとした俺の頭を目掛けて高速の蹴りを放ってきたのだ!

 

「なっ!?」

「ふっ!」

 

 ??ドゴン。

 

 なんとかぎりぎりで両腕でガードすることができたので、顔面に直撃することは避けられた。

 が、衝撃はモロに受けてしまっているので、俺は2メートル程後方に後退させられてしまった。

 

(いってぇ〜。……死ぬ気状態じゃないけど、なんとかガードが間に合ってよかった。……にしても、なんて威力の蹴りだよ!?) 

 

 地面には踏ん張っていた俺の足の引きづられた跡がくっきりと残っている。

 

 俺にガードされてしまった高円寺君は、なぜか高笑いをしだした。

 

「あっはっはっは!」

「……何がおかしいのさ」

 

 同じクラスなのに急に攻撃して来た高円寺君。

 俺はなぜ彼が笑っているのか理解できなかった。

 

 そんな俺に、高円寺君は楽しげな表情のまま答えてくれた。

 

「私の本気の蹴りを受け止めるとは……いやはや、きちんとトレーニングを積んでいる様で嬉しいよ。シーチキンボーイ」

「……何でいきなり蹴ってきたの?」

「いやぁ、すまない。どうしても君の力を確かめてみたくてねぇ」

「俺の力? なんでそんな必要があるんだよ?」

「……ふん。それも自分で考える事さ」

 

 そう言い終えると、高円寺君は再び木に登って行った。

 

 そして、木の幹で止まると俺達を見下ろしながらウインクをしてきた。

 

「諸君、私はこの島を探検してくる! 食糧探しは君達で行ってくれたまえ、では、アデュー☆」

「! ちょっ、高円寺君!?」

「……もう見えなくなったな」

 

 突然の1人行動宣言。

 普段から自由人だと思っていたけ
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