Dクラス、平穏が戻る?
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た事を伝えた。
「な……ツナ、なんでお前そんなこと」
「あはは……君を完全無罪にするにはこうするしかなくてさ」
「……そうだとしてもだ! 暴行されるなら、ツナじゃなくて俺の方……」
「! バカ!」
「っ!」
自分が殴られた方が良かったと言いかけた須藤の頭を、沢田がパシッと叩いた。
「何バカな事言ってるのさ! せっかくレギュラーになれた須藤君にそんな役をさせられないだろ!」
「……でもよぉ」
「でもじゃない! 約束しただろ? 試合に出て活躍するって!」
「……ツナ」
「俺に申し訳ないと感じるなら、バスケを頑張ってくれればいいから」
「……おお! わかったぜ! そうと決まれば、さっそく練習に行ってくる!」
「うん! 行ってらっしゃい!」
「……授業は受けなさい」
男の友情話を繰り広げる沢田と須藤に、堀北が冷静なツッコミを入れた。
それを皮切りに、沢山のクラスメイト達が沢田の元に群がって詳しい話を聞き始めた。
そんな最中。普段なら真っ先に沢田の元へ駆け寄りそうな櫛田が、一歩引いて沢田の様子を見ている事に気づく。
それが気になった俺は、櫛田に近寄り小さい声で話しかけた。
「櫛田。お前も作戦の内容は聞かされてたのか?」
「うん。……でもまさか、あそこまでボコボコにされるとは思わなかったけどね♪」
「……そうか。……で? 」
「? で、って?」
「その作戦を見事に成功させた沢田を、お前はどう思うんだ?」
「……どうしようもないお人好しだと思ってるよ」
「……そうか」
櫛田との短い会話を終えた俺に、今度は軽井沢を連れた平田が話しかけて来た。
「綾小路君。本当に須藤君を助ける為に、沢田君はわざと暴行を受けたのかい?」
「ああ。本当だ」
「……そうか。すごいな沢田君は、須藤君の為に体まで張るなんて……」
「まじ? 須藤の為にそこまでやるなんて……」
平田は感心したように沢田を見ている。
軽井沢は、信じられないと言いたげだが、どこか希望を持っている様な目で沢田を見ていた。
「沢田君もクラスのリーダーに向いてそうなのに、彼はどうして先頭に立とうとしないのかな」
「……んー、まぁ沢田は平田と違うタイプのリーダーって感じだからな」
「僕とは違うタイプ?」
「ああ。平田は自らが集団の先頭に立って、他の奴らを導きたい方向へ引っ張るタイプだろ? でも沢田は、集団の中にいながら、他の奴らに自分と同じ方向を向かせるタイプだと思うんだ」
「……
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