Dクラス、平穏が戻る?
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タンまで出来ているのに、まったく痛そうにしてないのも私達を心配させないように無理をしているのかもしれない。
……そう思った私は、沢田君の腕を掴んで階段へ引っ張り始めた。
「わっ!? ちょ、堀北さん!? どこに行くの?」
「Dクラスの教室よ。あなたの怪我の手当てをしないといけないもの」
「あ、それなら自分で保健室に……」
あくまで私に心配をかけまいとしているのか、沢田君は私から手当てされるのを受け入れない。
でもね、私があなたの手当てをしたいのよ。
パートナーとして、それぐらいはしないと気が済まないもの……
「養護教諭の先生はこの時間は学校には来てないわ。だから行っても閉まっているわよ」
「あっ、そうなんだ……」
そして私は、強引に沢田君の腕を引っ張りながらDクラスの教室へと戻った……
?? Dクラス教室、綾小路side ??
「ほら、席に座りなさい」
「う、うん」
教室に帰って来た俺達3人。
沢田を椅子に座らせると、堀北はカバンの中から小さなポーチを取り出した。
中には消毒液や包帯、絆創膏などが入っているようで、簡易的な救急箱みたいだ。
「救急セットを持ち歩いてるんだけど、持ってたのは正解ね。あんな無茶をするような人と一緒に行動するんだもの」
「あはは、返す言葉がないですぅ……」
堀北が沢田の手当てを始めると、クラスメイト達がざわつき始める。
「え? 堀北さんが沢田の手当てを!?」
「っていうか、沢田君の怪我すごくない? 痛そ〜」
そんな風にクラスメイト達がざわつく中、須藤が登校してきた。
「お〜っす、ん? なんだよこの騒ぎ……って! ツナ、その怪我どうしたんだよ!」
沢田が怪我をした事に気づくと、須藤が慌てて駆け寄った。
「あ、須藤君。心配しないで、ちょっと喧嘩しただけだから」
「お前が喧嘩!? いやそんな訳ねぇ……! そうか、あいつらだな? くそ、許せねぇ!」
「あっ……須藤君!?」
Cクラスの奴らにやられた事に気づいたのか、須藤が教室を出て行こうとする。
俺は出て行こうとする須藤の腕を掴んで引き留めた。
「待て、須藤」
「止めんな綾小路!」
「落ち着け、お前がまたあいつらを殴ったら、沢田の頑張りが無駄になるぞ」
「あ? どういう意味だよ!」
須藤に、沢田がCクラスに訴えを取り下げさせる為にわざと暴行させ
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