Dクラス、平穏が戻る?
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「……よ、よかったぁ〜。沢田君……本当にありがとう」
安心したのか、佐倉さんは床に崩れ落ちて泣き始める。
桔梗ちゃんが屈んで佐倉さんの背中を撫でてくれた。
俺も屈んで佐倉さんに話かけよう。
「これで、佐倉さんも安心してアイドル活動できるね」
「! え?」
「あれ? 好きでやってるんじゃないの?」
「う、うん。そ、そうなんだけど……」
「?」
「沢田君は、変だと思わないの?」
「え? なんで? 佐倉さんすごい可愛いんだし、アイドルになれて当然だよなって思ってたんだけど」
「えっ!? ……か、かわいい?」
「うん。すごい可愛いと思ってる」
「……あ、ありがとう///」
そう言うと、佐倉さんはメガネを外して俺の顔を見て来た。
「……やっぱり伊達だったんだね」
「! 気づいてたんだ?」
「うん。レンズの向こうが歪んでなかったから」
「そっか……ふふっ、本当にすごいね沢田君って」
「俺? そんな大したもんじゃないって」
「ううん。私に勇気をくれて、しかも怖い人から助けてもくれた。沢田君はすごいよ。……だから、沢田君には私の本当の顔を見て欲しいって、今思ったんだ」
そう言う佐倉さんの顔は、カメラに向かって微笑む雫というアイドルそのものだった。
人気アイドルにそこまで言ってもらえるのは悪い気はしないね。
「……そっか。人気アイドルの素顔を見れるなんて、俺ってラッキーだね」
「ふふふ、私の素顔を見たのは沢田君が初めてだよ」
「そうなの? じゃあさらにラッキーだ!」
それから俺達は、一緒にマンションに帰りながらたわいのない会話をし続けていた。
女子用マンションの前で2人と別れて、自分の部屋に帰っていると、
学生証端末に、桔梗ちゃんからメールが届いた。
from 桔梗
ねぇツナ君。
さっきの佐倉さんとのやりとり見てたら、なんかイライラしちゃった♪
今度、私の話も聞いてね? (≧∀≦怒)
……。
一体、どんな話をされるんだろう。
顔文字的に何か怒ってるのはわかるんだけど……
(と、とりあえず謝っておこう……)
from ツナ
ご、ごめんなさい……
その後、桔梗ちゃんから返事が来る事はなかったので許してもらえたかと思ったのに……
「このヘタレが!」
と言われて、帰宅早々にリボーンに蹴りを喰らわされたのだった……
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