]世、事件にけりを付ける。
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「ふふっ、石崎君の予想通り。このビデオカメラは俺達が準備したんだけどさ、君達が階段を上り始めてからずっと撮影してたんだよね」
「!」
「つまり、君達が俺に暴力を振っている様子はバッチリと録画されてるってことだね」
「く、くそっ……」
全部録画されている事が分かり、3人は床に崩れ落ちる。
「……やべぇ。やべぇよ」
「……退学したくねぇよ」
「くそぉ、くそぉ!」
絶望する3人に、俺は救いの糸を垂らす。
「安心しなよ、CクラスとDクラス。どっちも救えるいい方法があるから」
「……は?」
「……そんな方法があるかよ」
諦めモードの小宮君と近藤君。そんな2人に堀北さんが話しかけた。
「訴えを取り下げてくれればいいのよ」
「……え?」
「お前達が訴えを取り下げてくれれば、こちらもお前達の沢田に対する暴力を水に流すって言ってるんだ」
堀北さんの発言に綾小路君が捕捉した。
「……ま、まじか!?」
「本当か!?」
「ええ。あなた達が訴えを取り下げてくれればね」
目の前に垂らされた蜘蛛の糸に、小宮君と近藤君は飛びついた。
しかし、石崎君はすぐに受け入れる事が出来ないらしい。
「……ちょっと、1本電話をかけさせてくれ」
勝手な判断は出来ないと思ったのか、石崎君はどこかに電話をかけ始める。
おそらく龍園君の判断を仰ごうと思ったのだろう。
しかし、それをさせる訳にはいかないので、俺は石崎君の学生証端末を奪った。
「な、何しやがる!」
「龍園君には言わない方がいいんじゃない?」
「は? 何でだよ!」
「ビデオカメラにはさ、さっき俺が煽ってた時に君がこぼした、自分達の傷を付けたのは龍園君とアルベルト君だって言ってる証言が保存されてるんだよ?」
「だからなんだよ!」
「もし君が龍園君に相談するなら、さっきの提案は無しにする。そして君の証言を学校に報告して、審議の場に龍園君を引き摺り出す」
「……は!?」
石崎君の顔が恐怖に染まっていく。
「そうなったら……自分の事と、手駒でしかない君達の事。どっちを優先すると思う?」
「……あ、あ……」
「悪いのこいつらだけで、自分は関係ない。とか言って、君達を退学にして自分は逃げようとするんじゃないかな?」
「……」
もう何も言えなくなって俯く石崎君に、再度提案を持ちかける。
「今この提案を受け入れて、須藤君に
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