]世、事件にけりを付ける。
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かっただけだよ。覚悟があれば一回負けたくらいで諦めたりしないと思うよ? 結局、君はその程度の人間でしかな……」
「くそがぁぁぁっ!」
つらつらと嫌味を言い続ける俺の顔に、石崎君の拳が打ち込まれる。
その衝撃が原因に見えるように俺が床に倒れ込むと、石崎君が馬乗りになって俺の顔を殴り始める。
「……この野郎!」
「舐めやがってぇ!」
石崎君が殴り始めたのが引き金となり、小宮君と近藤君のフラストレーションも爆発する!
2人は俺のボディに蹴りを打ち込み始めた。
「さ、沢田君!」
「……だめだ、堀北」
「! 綾小路君……」
俺が一方的に暴行されているのを見て、慌てて堀北さんが3人を止めようとする。
しかし、綾小路君に止められて止めに入る事ができなかった。
(ありがとう、綾小路君)
その後も、しばらく俺に暴力を振い続けた3人。
ようやく怒りが収まったのか、息を切らしながら俺から離れる。
「……はっ、雑魚のくせに。粋がってんじゃねぇよ!」
「本当だぜ! もうあんな口聞くんじゃねぇぞ?」
「はははっ、こいつ気絶してんじゃね? だっせぇ!」
暴力事件についての話をしていたのも忘れたかの様に、3人が俺を見下ろしながら高笑いをしている。
(作戦……大成功だな)
俺は意味深な笑い声を上げながら、ゆっくりと立ち上がった。
「……ふふふふふ」
「! な、何だこいつ」
「……まだ動けんのかよ」
「……おい、何を笑ってやがる!」
気味悪がる3人に、俺は笑いながら話始める。
「ふふ……これで、おあいこだね」
「は? おあいこ?」
「うん。わざと須藤君に暴力を振わせて、逆に俺に暴力を振った君達がいるCクラスと……煽られて暴力を振った須藤君と、逆にわざと君達に暴力を振われた俺がいるDクラス。これで立場は全く同じでしょう? あ、でももし審議にかけられたら……嘘をついて学校まで巻き込んで、更に1人に対して3人で暴行した君達の方が罪は重くなるかもね」
「なっ……」
「……わざとだったのか?」
「くそ……で、でも! もう綾小路は学生証端末で撮影してねぇぞ! だから証拠はないはずだ!」
ようやく俺がわざと煽っていた事に気づいたらしい3人。
俺はそんな3人を無視して、廊下に設置してあるビデオカメラの所に歩いていく。
そして、撮影終了ボタンをポチっと押した。
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