]世、解決に向けて動く。
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「うん……」
佐倉さんはそう言うと、俺の方を見てきた。
俺を見る佐倉さんは微かに震えていた……
(もしかして……あの男のことかな?)
「あ、あの……沢田君に相談したい事があって……」
「……ストーカーの事?」
「! な、なんで?」
俺が佐倉さんの相談内容を当てると、佐倉さんはとても驚いた。
「ごめんね、一緒に家電量販店に行った時の佐倉さんの様子が気になってさ。もしかしてあの店員に何かされてるんじゃないかと思って調べさせてもらったんだ」
「……し、調べたの?」
「う、うん。それで、このSNSのページを見つけたんだ」
「あ……」
俺は学生証端末で、一昨日調べたページを開いて佐倉さんに見せた。
「……見られちゃったんだね」
「うん。それで君にネットストーカーしている奴がいる事に気づいたんだ」
「……あ、あのコメント?」
佐倉さんは、俺が言っている奴が誰のことかすぐに分かったらしい。
「うん。そして、その書き込み主が誰かも検討がついてる」
「え? ……本当?」
「うん。だから安心して? 今日の須藤君の件が片付いたら、すぐにそっちのストーカーをなんとかするから」
「……っ! あ、ありがとう……」
佐倉さんは線が切れたみたいに大泣きし始めた。
すごく怖かったんだろうな……
佐倉さんの頭に手を置いて、優しく撫でてみる。
佐倉さんは撫でられた事に驚いて顔をあげたが、どうも嫌ではなさそうに見えるので、そのまましばらく撫で続ける。
そして、佐倉さんに言おうと思っていた言葉を伝える事にした。
「……佐倉さん。これからも何か困った事があったら、いつでも俺に相談してよ」
「……え?」
「須藤君の為に証言してくれたお礼……いや、それよりも、友達の助けになりたいからさ」
「うん……ありがとう」
佐倉さんはまだ泣いていたが、俺に微笑んでくれたので、俺も微笑み返して手を離した。
「……だからさ。今日の放課後は、俺がいいって言うまで学校の外には出ないでほしいんだ。もしかしたら怖い目に遭わせてしまうかもしれないから」
「う、うん。わかったよ」
数分後。佐倉さんが泣き止んだのを確認すると、俺は作戦を実行するべく教室から出た……
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