]世、解決に向けて動く。
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いている。
「……それで、その追加の暴力を行った奴を探すのか?」
「ううん、多分そんな事を証明する証拠は見つからない」
「……どうして?」
「こんな事件を引き起こすCクラスだ。Cクラス内部で行う暴力には細心の注意を払ってると思うんだ」
「……そうね。今回の事件も監視カメラがない場所に連れ込んでいるわけだし」
「うん。そして、須藤君を退学にする為とはいえ追加で暴力を振るわれている訳だし、石崎君達は暴力による恐怖で縛られているはずだよ」
「だろうな……」
「それで、Bクラスの神崎君が『石崎は中学時代は不良の頭をやっているような奴だった』って言ってたよね。そんな人が、恐怖で縛られてるからって誰かにいいように使われて平気だと思う?」
俺の質問に2人共首を振った。
「きっと相当なフラストレーションが溜まっていると思うんだ。他の2人も一緒、須藤君にバスケの実力で勝てないからって練習の邪魔をするくらいだし、相当フラストレーションが溜まってるはず」
「……そして?」
「そのフラストレーションを利用して、須藤君への訴えを取下げさせようと思うんだ」
「確かに……須藤が暴力を振るった事は事実だから、須藤を完全無罪にさせるには、訴えを取り下げさせるしかないだろうな」
「でも……石崎君達の不満を利用して訴えを取り下げさせるなんて、そんな事できるの?」
「きっとできるよ! あのね、こう言う作戦なんだけど……」
俺は考えた作戦を2人に聞かせた。
その作戦を聞いて、綾小路君は少しだけ笑っているような顔になり、堀北さんは呆れたようにため息をついている。
「ふふ……なるほどな。いい作戦だ」
「はぁ……確かそれならうまく行きそうだけど……沢田君が無傷では済まないわよ?」
「わかってるよ。でも大丈夫! 俺は怪我には慣れてるし、これが一番いい方法だと思うんだ」
「……わかったわ。そこまで言うなら、沢田君の作戦で行きましょう」
その後、俺達は作戦の細かい打ち合わせをしてから解散した……
?? 次の日、早朝 ??
次の日。作戦を実行するためにかなり早めに教室に向かうと、すでに佐倉さんが登校していた。
「あれ? 佐倉さん。おはよう」
「! さ、沢田君! お、おはよう……」
声をかけると、佐倉さんは一瞬びっくりしたようだが、すぐにいつも通りに戻った。
「来るの早いんだね。俺はちょっとやる事があって早めに来たんだけど……」
「……実は、沢田君に聞いて欲しい話があって」
「え? 俺に話?」
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