]世、審議に挑む。
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ているのはおかしくないですか?」
「! そんなの、僕らに争う意思がなかったからですよ」
「私も少々武道の心得があります。3対1の戦いにおいて、1の方が圧倒的に不利であるはずです」
堀北のその発言に、茶柱先生が賛同する。
「うむ。普通はそうだろうな」
「はい。そして、石崎君は中学時代は不良のトップに君臨していて、喧嘩ばかりの毎日だったとか。それなのに、一方的に暴力を受けるなんておかしくないですか?」
その発言に、石崎が吠えて反論する。
「こ、高校に入って改心したんだよ!」
「その服装、その話し方でですか? どうも信用できませんね」
堀北が石崎の事を指さしながらそう言った。
『ぐっ……しかし! それだけで須藤が無実なんて横暴ですよ!』
「安心してください。今回の騒動を、全て見ていた生徒がおりました。……証人、入室して下さい」
堀北に呼ばれて、佐倉が証人として入室してくる。
「証人。学年とクラスと氏名を述べて下さい」
橘先輩にそう言われて、佐倉が口を開いた。
「1年Dクラス。……佐倉愛里です」
佐倉がチラッと沢田の方を見る。
沢田は無言で頷き、佐倉も頷き返す。
「……す〜は〜」
佐倉は一度深呼吸をすると、一枚のSDカードを取り出した。
「私はあの日、須藤君に暴力を振るおうとするCクラスの人達を見ました。このSDカードには、その証拠が記載されています」
「……写せ」
「はい」
橘先輩が佐倉からSDカードを受け取り、プロジェクターで壁に投影し始めた。
そこに写っていたのは……特別棟で自撮りをしている佐倉と……その後ろで須藤に殴りかかっている石崎の姿だった。
「なっ!?」
「これが……私があの時に特別棟にいた証拠です。時間もしっかり記載されています」
石崎が動揺している中、今まで発言しなかったCクラスの担任が口を開いた。
「はっ、デジカメならばいくらでも日付の偽造ができる! それに、確かにこの写真では石崎が殴りかかっているように見えるが、どちらが先に手を出したのかを判断する証拠にはなりえない!」
担任の反論に、堀北は真っ向から対抗するようだ。
「そうかもしれません。しかし、Cクラスが一方的に暴力を振るわれたという証言は嘘だった、という証明にはなりますよね?」
「ぐっ……」
一瞬怯んだ様子の担任だったが、すぐに冷静さを取り戻し、ねちっこく反論
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